皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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留吉さん |
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平均点: 5.40点 | 書評数: 25件 |
No.3 | 5点 | 101号室の女- 折原一 | 2004/10/26 16:57 |
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折原さんの3番目の短編集ですね。
・『101号室の女』 ヒッチコックの「サイコ」を、どう捻ってくるかと思えば・・・これは予想範囲内かな・・登場時点で〇〇が、いかにも××。 ・『眠れ、わが子よ』 二人の男(特に後からの方)の行動の理由が全く不可解。 二人とも「おかしい」から、か。 ・『わが子が泣いている』 タイトルがそのまま感想に。 ・『殺人計画』 こんなラストにするのなら、この一編くらい、ハッピーエンドにしてあげてもよかったのでは。 ・『追跡』 これも大筋は見えてしまう。ただ客観描写部を△△だと言うのなら、いわゆるアンフェアでは・・・この程度の小作品でうるさく言うなと言えば、それまで。 ・『わが生涯最大の事件』 この短編集では一番「らしさ」が出ている、と思います。 この作者の著名な作品の多くが、結末がコネクリ過ぎで一般読者には受け入れ難いとも言われるが、本作くらいなら程がよく、良くも悪くもクリアな読後感が得られるのだが・・・ |
No.2 | 6点 | 倒錯の死角−201号室の女−- 折原一 | 2004/10/19 11:50 |
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『本編』だけでまとめておけば、なかなかの叙述ミステリーになったのだが、当然それでは収まらず、最後に捏ねくり回してくるので、その結果ー以後の作品群の先駆けになるが如くーすっきりしない終わり方になっている。『本編』が読ませてくれるだけに「袋とじ」にはかなり期待させられたものだが・・・ |
No.1 | 4点 | 倒錯のロンド- 折原一 | 2004/10/04 11:56 |
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だらだらした情景描写もなく平易な文体で読みやすい。話の展開もサスペンスとして申し分ない〜八合目くらいまでは。 しかし終盤は・・ 作者自ら「衝撃的などんでん返し」と述べているので、かなり期待して読んだものだが、結局は作中作と楽屋捻りを、これでもかと掛けまくってくる・・ 本当のラストに至る頃には、この人自身、落選のショックで少し・・・と思えてくる。 解説に「早すぎた逸品」との評もあるが今でもまだ「早すぎる」のだろうか。 |