皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
884さん |
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平均点: 5.87点 | 書評数: 104件 |
No.11 | 6点 | ユージニア- 恩田陸 | 2005/07/10 14:20 |
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『ユージニア』角川書店/2005.2
各章ごとに視点を変えて、かつて起きた惨劇とそれを取り巻く人間の心情に迫る。『Q&A』の派生かな。 内容としては、どうなんでしょ。好みではない。質としてはいまいちよくわからない。序盤に期待させたようなものが膨らまずにしぼんでいく、それが作者の意図通りだとして、それをどう楽しんだらいいのかわからないのはまだまだ僕が子供だからでしょうか。 |
No.10 | 5点 | 麦の海に沈む果実- 恩田陸 | 2005/04/23 19:17 |
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文庫化に伴い再読。 初めて読んだときのインパクトは感じなかった。理瀬の豹変が唐突。フリが校長ぐらいしかないし。 |
No.9 | 6点 | 夏の名残の薔薇- 恩田陸 | 2005/02/20 20:54 |
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『夏の名残の薔薇』文藝春秋
話を分析してますので、ネタバレだと思います。 作品構成の意味合いを理解できたのが巻末のロングインタビューを読んでるときでした。いつも恩田陸作品を読んでいて「話がオチてない。」と思ったものですが、本人が閉じていないとのことです。つまり最初から正しい一つの流れがないんですね。各話はおおむね重なりながら、かつ平行していると。最後の六話目は各人がずれたまま一同に会している。おそらくは、辰吉の言う何もなかったというのが真相なんでしょう。ただ各人が自分の望むことを見ただけであり、辰吉の語る桜子の約束も同等に辰吉の願望に過ぎない、ということだと考えます。 個人的な好みで言うと、閉じてない話は好きでないです。あと随所に挿入される映画の描写も、流れと関係の薄い描写を読むのがつらいので好みでないですね。 |
No.8 | 8点 | 夜のピクニック- 恩田陸 | 2004/12/14 21:25 |
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『夜のピクニック』新潮社/2004.7
今年いちおしです。恩田陸の中で一番だと思います。 高校最後の行事という非日常の時間において、みんなが普段言えなかったことをぶつけてます。若く、恩田陸らしく老成して(笑)、でも未来を感じさせる、そんな感じが大好きです。 いつも終わらせかたをしくじる恩田陸が、きれいにまとめてきたことに敬意を表して。 |
No.7 | 6点 | 六番目の小夜子- 恩田陸 | 2004/09/12 18:44 |
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僕を小説冬眠から起こした本です。タイトルで買ったようなものなんですが、見返して見るとなんでこれを買う気になったのかよくわからない(笑)。 読み返してみたら、非常に恩田陸してますね。盛り上げるんだけどオチない。主筋の説明はつけてあるんですけど、細かい特異事件の説明はついてない。 あと人物造形も恩田陸らしいし、形容も恩田陸らしいです。すでに完成してたというよりは成長してないのかも。 あとは、前半のメインに雅子を据えたあたりが、恩田陸的な、最初の筋から話の流れが乖離してしまう状況をある程度防止するのに役にたったのかもしれませんね。 |
No.6 | 6点 | 上と外- 恩田陸 | 2004/08/31 17:56 |
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読み返すと割と重たい話です。どうもこの恩田陸おばちゃんは、宮部なんかと比べるときついところがありますね。丸みと潤いが足りないと言うか。 しかし練と千華子は中学生と小学生とは思えませんね(笑)。今日日の大学生のメンタリティだってここまできてませんよ。 |
No.5 | 6点 | ねじの回転- 恩田陸 | 2004/07/14 08:35 |
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SFもの。かなりパラドクシカルなつくり、かも。話の整合性自体は整えられています。 話自体は、論点が深いところまでいく直前で戻っていく感じ。もう少し登場人物の掘り下げが欲しかった。 |
No.4 | 6点 | ドミノ- 恩田陸 | 2004/06/24 00:41 |
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割合おもしろい話と、正直どうでもいいはなしとが交互に来たりするので、読んでて楽しかったりつまらなかったりします。麻里花の話の前半は普通におもしろかったなぁ。 オチのところは、映画ならおもしろいですね。だけど小説としてはおもしろくない。媒体的なものなのか、作者の技術が足りないからかはわかりませんけど。 |
No.3 | 7点 | 黄昏の百合の骨- 恩田陸 | 2004/04/24 13:15 |
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:『黄昏の百合の骨』講談社/2004.3
理瀬のシリーズ。 スローテンポから急転する話は読み応えあり。最後のどんでん返しも意外性があり、楽しめた。惜しむらくは叔母姉妹の人物造形に深みが感じられなかったことか。 まだ続きそうな雰囲気もあり、続刊が期待される。 |
No.2 | 6点 | まひるの月を追いかけて- 恩田陸 | 2004/02/06 01:01 |
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「まひるの月を追いかけて」文藝春秋/2003.9
ミステリかと言われると少し困りますが、ある意味犯人探しだと言えなくもないです。元々雑誌連載なので、各話ごとにきれいに話が切れるんですが、そこできちんと毎回だまされる僕がいるわけです(笑)。 キーマンを読み違えました。てっきり何回も匂わせてる人だと思ったのに、意表をつく人選でしたね。 全体にえらい重たい話でした。 |
No.1 | 5点 | ライオンハート- 恩田陸 | 2004/01/31 00:17 |
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タイトルがキーワードになってますが、微妙に上手くいかせてない気がします。一瞬の邂逅を繰り返す輪廻する二つの魂の話。話としてはエンディングが用意されてますが、話の中の彼らにとってはエンディングではありません。 当時やってた映画にでも、触発されたんですかね。この作品と主人公が同じの(笑)。 |