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しゃんてんさん
平均点: 6.55点 書評数: 33件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.3 6点 神のロジック 人間のマジック- 西澤保彦 2003/08/17 20:22
 伏線を使った論理的な解答で人を驚かせる、本格ミステリらしい本格ミステリ。
 前半は生ぬるい感じを受けた。子供たちの社会、謎な学校のあり方、大人びた主人公の個性、それらになかなか興味をもてなかった。
 後半の展開には衝撃を受けた。予想もしない展開。そして解答、確かに驚いたのだが。
このトリックは、ある作品と良く似ている…。あっちは“読者の思い込んでいるだけ”、こっちは“登場人物もそう。 その部分こそが主人公、読者共通の謎の答え”という違いはあるのだが。 しかし、その部分が似ているために驚きが半減してしまった。
 しかし、こちらの作品の答えは、本当にそういうことが可能なのかどうか? 私にはよく分からないが…素直に出された結論を受けることはできない…。
 ラストはかなり辛い。辛いが私の好み。

No.2 5点 ファンタズム- 西澤保彦 2003/04/18 08:02
冒頭の男の狂気を描いた部分は結構読みにくかった。最初から最後まで良く分かりにくい。(反転)ラスト近くで、主人公は実はアメリカで犯罪を犯していたこと、が明らかになる。これは分かった。おそらく各話で描かれている反抗時の描写は、アメリカでのものなのだろう。しかし、アメリカでの犯行と日本での犯行を、同時に同じ指紋の持ち主が行った、ということは、どういうことなのだろう?やはり、これはホラーなのだろうか? それとも一卵性の双子なり、指紋の偽造なりといったトリックが存在するのだろうか? 良く分からない。後味が悪い。小野不由美氏の『トウケイ異聞』と似ているが…。本作のほうがより嫌な感じ。だが、印象に残りそうなのも事実。

No.1 8点 依存- 西澤保彦 2003/02/12 17:57
 前作に比べて登場人物が変わりすぎている気がしてびっくりした。前作を読んだ限りではそんな関係だとは思わなかったのだが…私が読み違えていたのだろうか

 観念的で浅く、安っぽい気がしないでもない。しかし、理屈や観念でしか愛や苦しみを認識や表現できない子供と大人の間の大学生らしさ(私が考える大学生らしさ)やその時期に特有の苦しみやせつなさが出ている気がして、非常に説得力があるように感じ、話にのめりこむことができた。
 対話形式の謎解きの部分も、面白い。やはり推理していく楽しみを覚えた

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しゃんてんさん
ひとこと
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採点傾向
平均点: 6.55点   採点数: 33件
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