皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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しゃんてんさん |
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平均点: 6.55点 | 書評数: 33件 |
No.2 | 6点 | 陰摩羅鬼の瑕- 京極夏彦 | 2003/08/17 20:19 |
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5年前から出版の予定だけは聞いていた作品。 整然とした文章ながらもどろどろしているのは、他の作品と同じように思う。 ところで、この小説の鍵となる部分。ラストで明かされる部分があるのだが、その部分については、大体予想がついていた。おそらく予想がつくような書き方をしているのではないか。なので、ラストでは、それほど驚かなかったのだが…パラダイム変化を余儀なくされたある登場人物の想い、それはどのようだったんだろうと考えさせられた。信じていた常識を根底から覆された人間。彼は果たして、どのように今後の人生を歩むのだろうか? ただ、面白くはあったのだが、私は京極堂シリーズの前作までや、『覘き小平次』の方が好きだ。それらに比べると、本作は衝撃が少ない。 |
No.1 | 8点 | 覘き小平次- 京極夏彦 | 2003/07/11 11:10 |
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各章ごとに視点が変わる。面白い。実に面白い。生きているようなしんでいるような男、小平次、彼がどう生きるのか、最後までひきつけられた。小平次以外の登場人物たちもよく描かれている。そして、彼らの視点によって、見えてくる小平次の独特さが良い。 また、文章は私には非常に読みやすくすらすらと読めた。 ラストに、小平次とその女房のお塚が最後に到達したもの、それは何だったのだろうかと、ずっと考えている。理解はできない。できないが。 |