皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
しゃんてんさん |
|
---|---|
平均点: 6.55点 | 書評数: 33件 |
No.2 | 5点 | 死体を買う男- 歌野晶午 | 2003/09/25 20:34 |
---|---|---|---|
江戸川乱歩の文章をまねたらしい作中作。けれど、私には余り愉しく読むことができなかった。文章が非常に読みづらい。何故、こんな作品に作中の人物が皆、夢中になるのか、私には今ひとつつかめなかった。 ラストで明かされる事実、どうしてだか、ここでも私には驚くことが出来なかった。 登場人物が驚くのは分かる。でも、読者である私にとってはそんなことどうでもイイコトにしか思えなかった。登場人物に魅力を感じなかったからかもしれない。 歌野さんの小説は、無理に人間を書かない本格推理よりも、人間を書くことに重点を置いたものの方が面白いように私には思えた。 |
No.1 | 5点 | ブードゥー・チャイルド- 歌野晶午 | 2003/03/04 21:35 |
---|---|---|---|
出だしは面白く、提示される謎は魅力的である。「今ぼくは第二の人生を送っています」という書き出しで始まる謎にどのような答えが与えられるのだろうか? 非常に興味を持って読んだ。おそらくこの話は本格ミステリなので少年の申そうと見せかけて、実は実際にあったことだろうと推測。どんな奇抜な真相と解決法で楽しみだった。 しかし、中ほど辺りでおそらく核となる真相と犯人と目される人物を考え付いてしまった。それはあることを知っているか、知らないかだけのクイズ的なもので、あまり本格ミステリという感じはしない。しかし、であれば、その謎がいかにして解け、少年は、周囲の人間はどのようにその答えを受け止め、どのように解決するのかに関心がいき、前半とは別の意味で期待しながらページを喰ったのだが…謎は突然現れた名探偵にとって唐突に解決される。主人公はただ呆然としているだけ。かと思えば、次の瞬間にはあっさりと真相を受け入れている。少年にとっての真相はその程度のものだったのか? おそらくおきていれば、問題の種となる父親は都合よく眠ったまま。消化不良で不満が残った |