皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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じゃすうさん |
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平均点: 6.96点 | 書評数: 57件 |
No.2 | 4点 | 赤い指- 東野圭吾 | 2011/03/08 23:13 |
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現実に似たような事件が起きたばかりということもあり、そこへきて犯人(側)視点の倒叙という、不愉快な話だった。
まず母親と息子にひどくイライラさせられた。さらに父親も情けない。早く読み終わりたいと思いつつページを繰った。 こうした倒叙形式のものは、うっかり犯人の方に感情移入してしまい応援したくなる、というのが優れた倒叙ものの条件のひとつのように感じていたが、その意味ではマイナスだった。 被害者遺族の憎しみ、悲しみについてはほとんど触れられておらず、不愉快な犯人の逮捕後の落ちぶれる様もさして描写されておらず、最後まで言い訳を言っており、そうしたカタルシス面でもあまり期待はできない。 『レイクサイド』でも感じたが、子が重大な罪を犯したとき、親は必死で子の罪を隠したいと思うのが自然だと作者は感じているのだろうか? それは子を持つ親としてもあまり納得がいかないとも思ったが、最後の最後でどうやらそういう単純なものではなかったと気づかされた。 家族のありように関しては考えさせられるものがあったのは確かである。 |
No.1 | 8点 | ある閉ざされた雪の山荘で- 東野圭吾 | 2003/02/20 00:54 |
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仮面山荘よりこちらのほうが好みでしたね。 トリックと、そこに至るまでの犯人役の心理が秀逸。 この人の作品はときどきキャラがわかりやすくて、こっぱずかしくなるんですけど、慣れれば問題なしです。 |