皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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寿司芸者さん |
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| 平均点: 6.43点 | 書評数: 30件 |
| No.5 | 6点 | 震度0- 横山秀夫 | 2026/09/17 13:39 |
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| 地方警察本部の範囲に留めたが故に、非常にリアルな権力闘争劇が描かれている。
キャリア×ノン・キャリアという良くある構図に陥らせず、 意味を求めにくい準キャリア、均質なだけに微差に激しく競る地元部長、キャリア間対立(東大VS私大?)、 更には、熟年夫婦のそれぞれ迄を複雑に交差させた人物配置の妙で、一気に読ませてくれる。 5番アイアンが最大のヒントだったということか。 それにしても冬木部長は立ち回りが小物。。。 いや、しかし最大の不満は、阪神淡路大震災という遠景が全く機能していないことではなかろうか。 ここは期待外れだったなぁ。 |
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| No.4 | 8点 | 64(ロクヨン)- 横山秀夫 | 2026/09/07 10:09 |
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| 対立構造の妙、劇中劇の驚、家出話の残響。
実によく練られた逸品。 キャリアVS県警、刑事部VS警務部、広報官VSマスコミという対立は判り易い、が安直だ。 警察内部に、マスコミ接点に長けた横山氏は流石だ。重層的に組み合わせて、味わい深い対立を構成した。 14年前の誘拐は本作の主題だ、きっと解決されるのだろうとは予想する。 しかしまさか、新たな誘拐を発生させて、14年前をなぞらせながら真犯人を焙り出すとは驚天動地。 そこまで練り上げながら、文庫で上下2巻を費やしながら、プロローグの家出話は終息しない。 え、帰って来ないの? 悲劇展開は避けたいぜ? なんか心の整理的な描写は付けてたけど... それが残響となり、読後も鳴り続ける。 実によく練られた逸品... |
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| No.3 | 7点 | ルパンの消息- 横山秀夫 | 2026/08/04 10:36 |
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| ミステリーの面白要素がテンコ盛り! 読書コスパ抜群って感じ。
スパイ大作戦、3人の並行聴取、迫る時効、レズビアン、盗聴、三億円事件......え?三億円事件っ!? 供述される過去と捜査が進む現在を往復させながら、満載の要素を開示していく秀逸な構成。 なのだが、実際の三億円事件と絡めたのは好みが分かれるところ。 しかも「真犯人」という設定だしね。ちょっと興覚め。 鮎美と橘ということにして、幸子の正体告白という締めでも良かったんじゃないかなぁ。 ハイドによる凌辱も必要だったかなぁ、好みではない要素。 名手横山秀夫も若かったということか。 _____ 橘が”古い金庫”から開けた描写、俺もおかしいなと引っかかってはいたんだけどなぁ~。 引っかかり止まりだったなぁ、閃光が走らなかった......。 |
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| No.2 | 5点 | クライマーズ・ハイ- 横山秀夫 | 2026/08/04 09:10 |
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| いわゆる「ミステリー」ではない。
魅力的な”謎”も”謎解き”もない。 新聞社内パワーゲームの詳細描写や史上最大事故の緊迫した展開は、確かに読み応えがある。 しかし、それが読みたかったわけではない。 また、主役である悠木の優柔不断と無計画さ、そして昭和仕草には辟易させられる。 実在しそうにリアルだからと言って、小説を読んで眉を顰めたいわけでもない。 「山は誰をも正直にし、登山は素晴らしい」論を持ち出すのは別にいい。 であるならば、山での告白を利用して、大仕掛けの謎をスルスルと解きほぐす構成が読みたかった。 現代と17年前、山と下界、二つの時空差を利用してトリックを仕掛けて欲しかった。 名手横山秀夫モノとして大きく不満な一作。 ______ いわゆる「悪いやつ」を敢えて挙げるとするならば、 悠木をデスクに据えた局長の粕谷が、手腕的に一番「悪い」かな......。 |
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| No.1 | 8点 | 第三の時効- 横山秀夫 | 2026/07/28 23:33 |
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| むうっ、面白い。出色の出来。
全六篇の短篇集、事件やトリックに相互のつながりは無い独立小品。 しかし! 読み通せば浮かび上がる、我を張りながらも通底で絆を見せるF県警強行犯の絵巻物。 三人の班長がいい。「理詰め型」の朽木、「謀略型」の楠見、そして「閃き型」の村瀬。 事件のリアルさも良い、小気味よく曝されるトリックも見事、だがそれ以上に、三人と三つの班の、浮かび上がる競争心、猜疑心、巧妙心、…そして最後に団結心。 『花を持たそうとしたのだ、退官間近の伴内に』という部分、ムネアツでしたねぇっ! 何かに似ている、この読後感とムネアツ感と思ったら、少年漫画『キングダム』に瓜二つ! そこに気づけば、おおっ、もっとだ、もっと読みたいぞと中毒の様に求めてしまう。 だがしかし…いまだF県警強行犯シリーズがまとまった文庫はこれ一冊のみだ。。 残念過ぎる、だから期待している。次の短篇集を、いやなんなら大長編でもいいぞ! 刑事部長や課長の代替わりまで描く大河叙事詩になってくれっ! |
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