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たかだいさん
平均点: 5.10点 書評数: 168件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.4 5点 そこに無い家に呼ばれる- 三津田信三 2025/04/23 22:32
著者・三津田信三が、とある蔵から見つかった3つの文書に記された怪異を読み解いていくホラーシリーズの第三弾
幽霊屋敷が舞台の当シリーズにおいて、今回のテーマは『存在しない家』という矛盾した題材が取り上げられている
個人的に本書に関しては恐いというより気味が悪い作品だと感じた
その一方で、著者の趣味だと思われるホラー作品に関する言及であったり、自身の著作に関するあれこれが頻繁に出て来るので、メタ的なストーリーというか実話風なお話なのだと理解・解釈はしていますが、その辺が理由で話に乗り切れなかった部分はあった気がします(あくまで私の主観ですが…)
どうせなら他作中に言及しない独立した作品が読みたい所です

No.3 4点 ホラー作家の棲む家- 三津田信三 2025/04/23 21:03
個人的に『禍家』がホラー小説として文句なしだったので、同じ著者・三津田信三のデビュー作と聞いて期待した作品
引き寄せられるように移り住んだ邸宅を舞台に、そこに住む事となるホラー作家が体験する現実パートと、その作家による小説=作中作パートが交互し、後に発見されるミニチュアハウスや邸宅に隠された因縁・奇縁が明かされ、最終的に虚構と現実どっちがどっちか…みたいなパターンの作品
決して詰まらなくはなく、ホラー作品としての恐さもあるが、若干、話にややこしさが感じられたのがホラー小説としては残念に思った点です
結果として、ちょっとハードルを上げ過ぎたかな…といった所で4点評価に落ち着いた感じになります

No.2 8点 禍家- 三津田信三 2025/04/23 20:43
ここ最近読んだホラー小説の中でも抜群に怖く、これまでに読んできたホラー作品の中でもトップレベルの良質なホラー小説
いわゆる幽霊屋敷物でストーリーとしては比較的ありきたりながら、作中での怪異シーンに擬音が多用されているのに(ホラーで陥りがちな)陳腐さがなく、語り口が上手い怪談師による怪談のように効果的に恐怖心を煽ってくる
一部ミステリー的な要素もあったりするが個人的にはオマケ要素で、その辺りを抜きにしたホラー作品として純粋に面白く、何より恐い
ホラー小説のオススメを聞かれたら真っ先に本作を挙げたいくらいにはお気に入りの作品です

No.1 4点 スラッシャー廃園の殺人- 三津田信三 2025/01/25 07:54
斜線堂有紀の「廃遊園地の殺人」みたいな作品かと思いきや、綾辻行人の「殺人鬼」系統の話だった作品
要は、泡銭を手にして自分だけの特殊な世界観(庭園)を創り出したホラー作家の邸宅に潜入した撮影クルーの面々が、1人ずつ謎の怪人に拘られて殺害されていくホラー作品です
著者の趣味前回の作風で、ホラー映画のオマージュがあちこちに散りばめられていたらしいですが、個人的にはよく分かりませんでした
作品としては、氏の持ち味だと思っているミステリーとホラーの融合が本作にも生きており、思っていた系統のミステリーでは無かったとは言え、事件の真相はいかにもホラー的で良かったかと思います
ただ、それこそ「殺人鬼」のような突き抜けた魅力が薄いと感じたのも正直な所で、あまり印象に残る作品ではなかったかなとも思いました

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たかだいさん
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採点傾向
平均点: 5.10点   採点数: 168件
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