皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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ロマンさん |
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平均点: 8.08点 | 書評数: 177件 |
No.4 | 7点 | 白い家の殺人- 歌野晶午 | 2015/10/29 19:11 |
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市之瀬徹は山奥の別荘に臨時の家庭教師として、やって来ていた。そこで担当の少女が密室の中、逆さ釣りの死体で発見される。警察の介入を断固として拒む一族に依頼され、探偵として譲二が呼ばれる事に。メイントリックの有無だけではなく、如何に読者を欺こうかと考える歌野氏の意図は強く感じます。トリックは分かりやすく犯人の予想も付きやすいが、構成自体に仕掛けがあり油断は出来ない作品だった。 |
No.3 | 8点 | 密室殺人ゲーム王手飛車取り- 歌野晶午 | 2015/10/21 09:57 |
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究極の推理ゲームのためだけに交代で殺人を実行するという悪趣味とも取れる設定。出題者=犯人=解答者、というのは新鮮だった。犯人は既に分かっていて、動機はゲームのため。純粋にトリックのみを追求するという点が楽しめた。短編集のような構成になっていて、いくつもトリックが楽しめるところが良かった。あのようなラストになるとは思わなかったので続きが気になって仕方がない。どこか狂っている登場人物たちだが、読んでいるうちに愛着が湧いてくる。頭狂人とザンギャ君のやりとりが好き。お気に入りは「生首に聞いてみる?」 |
No.2 | 8点 | 葉桜の季節に君を想うということ- 歌野晶午 | 2015/10/20 19:51 |
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騙されたというより意表を突かれたという気持ちが強い。そういう方向性で認識を歪められていくのか、というか。初読の著者なので、序盤では説明が回りくどいこの書き方苦手だなと思ったりもしたが、話が時系列に並んでいない構成は「次はどんなことが明らかになるのか」と気になってどんどん読めた。『さくら』が敵側と無関係だとは思わなかったけれど、ああ繋がったときはスッキリした。最後まで読んで「うーん?」と思うところもあったものの、それなりに帳尻合ってるし伏線回収もしているし、ちゃんと筋の通った叙述モノとして成り立っていた。 |
No.1 | 5点 | 長い家の殺人- 歌野晶午 | 2015/10/20 16:50 |
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トリックは見取図で見当がつく。長い廊下と壁に非常口がないこと、ギリシャ文字も逆効果。泥棒が壁を汚す記載でほぼ確定。彼に睡魔が出た時点で被害者だと見当もつく。「部屋にいくのか?」の一言で奴が既に容疑者っぽい。知性が高い描写と酒を持参したことも怪しい。トリックを仕込むタイミングでの動きでほぼ確定。その為、鞄のミスリードも回避しやすい。第二の犯行は動機が隠蔽行為で手法も同じと判断可能。アレが動機なのも探偵役の無駄な描写で予測可能。暗号は怪しいとは思ったがやられた。叙述の部分はやられた。 |