皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
∠渉さん |
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平均点: 6.03点 | 書評数: 120件 |
No.8 | 6点 | 100人の森博嗣- 評論・エッセイ | 2015/07/12 09:43 |
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Vシリーズ裏話、ハードボイルド論、森博嗣とミステリィの距離感。 |
No.7 | 5点 | 悠々おもちゃライフ- 評論・エッセイ | 2015/06/15 21:56 |
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『森博嗣の道具箱』や『工作少年の日々』等と若干内容は被ってるような気もするけど「趣」が異なる。どれも好きだ。
さて、森博嗣は『すべてがFになる』でデビューしてからというものの、コンスタントに作品を出し続け、版を重ね、若干マイナではあるものの、人気作家の仲間入りを果たした。 当然、印税が森博嗣の懐に入ってくる。勿論、彼はそのために作家を始めたわけだが、本書では、何のために森博嗣が作家というビジネスを始めたのか、そして、作家業で稼いだ印税で何をしているのか、「森博嗣」という「生き方」がほんの少しわかるような、わからないような…。 著者のブレない生き方が伝わる良い本だけど、自分のブレブレな生き方を省みて陰鬱になることもしばしば…でした。しょっぺえなぁ(笑)。 さて、気をとりなおして森ミステリィでも読みましょうか。 |
No.6 | 6点 | 工作少年の日々- 評論・エッセイ | 2015/05/31 23:31 |
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永遠の工作少年が語る創作の極意、なんて硬質なものではなく、あくまで読み物、エッセイなんだけど、著者の創作への熱い思いが感じられるし、それでいて説教臭い言い回しもなく、本当に、価値のある読み物を書ける人だなぁと、ただただ感動しきりでした。面白い。 |
No.5 | 5点 | すべてがEになる- 評論・エッセイ | 2015/05/16 16:45 |
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森博嗣が公式サイトに掲載していた日記の1998年分を一冊にまとめたもの。おそらく品川よりも先にブログ本を出しているのでは。
多い話題は趣味の話。プラモデル、ラジコン飛行機、鉄道、車、エンジン・・・。他にも、大学でのタイムスケジュールや、読書の話題、時に社会問題に触れてみたり、奥様の話をしてみたり・・・。作家・森博嗣の近況報告もなかなか面白くて、ゲラ読みに苦戦したり、出版社の都合で執筆スケジュールがずれ込んだりと、生々しい作家生活が垣間見える。 とまぁ、まさに元祖ブログって感じなんだけど、ちゃんとビジネスのツールとして使っていたからスゴい。これを本にしたのもそうだけど、趣味の本であったり、小説作法や社会問題に触れた新書だったりも後にたくさん出てくるわけで。ほのぼのとしているようで、後の作家活動をかなり見越してやっていると思う。そういう意味では、ある程度の執筆活動を終えた2008年に、ブログを完全にやめてしまったのも頷ける。 今となってはネットもすっかり雑多なもので溢れちゃったけれど、あくまでツールなんだよね。うんうん。 |
No.4 | 5点 | 議論の余地しかない- 評論・エッセイ | 2015/04/23 20:24 |
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本を読みたいけどなかなか時間がとれない。森博嗣に浸りたいけど、小説はちょっと長い、って時に、インスタントに森博嗣が堪能できるので個人的には必携。なにげにいちばん手元に置いておくことが多い森作品。なんとかエッセンスだけで潤いを確保してますが、ちょっと長めに読んじゃうと、めちゃくちゃ小説が読みたくなる。なので劇薬でもある。悪い効能ではないからいいんだけども。 |
No.3 | 6点 | 君の夢 僕の思考- 評論・エッセイ | 2015/04/12 00:13 |
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なんでも良いから積み上げれば、高いところに上ることができる。それと同じように、言葉を尽くせば、少なくとも今よりは多くが伝わるはずだ(森博嗣) これが全然うまくできなくてもう3年ぐらいもやもやにぶち当たってるような。そしてそんな時にここのサイトにも出会ったような。そうこうしてるうちに、気づいたら自分史上最高の臆病者になりつつあるような。そしたらこんな言葉もある。 自分が止まっていると、新しいものが恐くなる(森博嗣) 自分が物語世界に、そしてミステリィに向かう動機って、ただただ単純に現実逃避なわけで。でもって残念ながらそのスタンスが揺らいだことはないわけで。だから、そんな自分、じゃない自分が本を読んでる姿を見てみたいと思い願う2015年、そんなこんなで今年度もたくさんのミステリィとたくさんのミステリィ以外のものに出会えるように、生きていきたいと思います。 とまぁそんな感じのエッセイでした(どんなだよ笑)。 |
No.2 | 7点 | 森博嗣の道具箱- 評論・エッセイ | 2015/01/31 23:55 |
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インフルエンザのおかげでちょっと活字が辛くなってたんで、リハビリがてら大好きな森博嗣の軽めのエッセイで。
小説作法的なエッセイでもなくミステリィ評論でもないのでこのサイト的にはグレィなチョイスのような気もしますが個人的には全然そうは思ってないので断行しましょうか。何より森博嗣なんで。 とまぁ身も蓋もない前置きはさておき、じゃあどんなエッセイかというと、タイトルの通り。道具をテーマにしたエッセイ集。小説よりも工作を愛してやまない著者の「物創り」の発想法とそれを支える道具の存在。 「「そんな、すべてを機械任せにするなんて、なんか寂しい。人間性を失いそうだ」と言う人がいるけれど、あれはちょっと違うように感じる。たとえば、計算をすること。これって人間的な行為だろうか?」「僕が学んだことは、「道具は効率をアップするが、不可能を可能にするものではない」という法則だ。逆にいえば、道具がないからできない、といえる事例はこの世にない。なくてもできる。道具は、もともとそれができる人を助けるだけなのだ。」「天秤を見て感じるのは、バランスがとれている平衡状態が、いかに不安定なもの、奇跡的な条件か、ということである。(中略)バランスが保たれている状態なんて、本質的に不安定なものだ、という認識が必要ではないだろうか。常に気をつけていないと維持ができない。」うーん、深い。小説よりも純度が高いのは趣味人、エンジニアとしての森博嗣から出ている言葉だからか。別に工具に興味が無くても楽しく読めるので、そこは作家・森博嗣のテクニック、巧妙である。 |
No.1 | 6点 | 森博嗣のミステリィ工作室- 評論・エッセイ | 2015/01/16 17:34 |
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自分は作品を通して森博嗣が好きになりましたが、無粋な読者なので、作品だけじゃないところで森博嗣のことが知りたくなり、夜も眠れなくなる前に、この本を手に取りました。だいぶ前の話ですが。それから数年たってだいぶミステリィも読むようになって、改めて本書の企画のひとつである『森博嗣のルーツ・ミステリィ100』を見てみると、なんと、まだ一冊も読んでない!!かなりの定番作家も入っているので、「これも読まないでオマエ生意気にコメントしてんのか」なんてサイトの皆さんに怒られそうですが、まぁ、どうか怒ってやってください(笑)。そんなわけで、夜だからって眠っている場合じゃないなと、思い直す冬。 |