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はせさん
平均点: 6.64点 書評数: 22件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.12 9点 死にぞこないの青- 乙一 2005/05/04 00:19
はっは〜、これはあれだ、辻仁成「ピアニシモ」の乙一風ホラーバージョン。いやはや、いじめそのものじゃなくてなる過程と言うのを重点において、しかもそれが異様に怖い。んでそれを成功させる描写の巧さ。最後も乙一ならでは。

No.11 3点 くつしたをかくせ!- 乙一 2005/05/04 00:14
いやねえ、やりたいことはわかるんだよ。でもさっ、こういうのどうなんだろう、乙一。絵本なんて子どものころ読んできたものしか知らないからわかんないけどさ、これはないんじゃねえの? プロフィールとあとがきも、笑い重視にしすぎてあれだし。どうせだったらさ、「アイのメモリー」みたいなのかいてよ。

No.10 8点 失踪HOLIDAY- 乙一 2005/05/04 00:10
失踪HOLIDAYの主人公は乙一にしては珍しいキャラクターだと思う。いやそれにしてもまた奇妙な設定で。オチも良い。
しあわせは子猫のかたちのほうはハートウォーミングで幽霊の話。こういうの、ジーンと来る。
あとがき。これも楽しい。ひとつ間違えれば痛いあとがきになるところを、見事おもしろくしている。さすが乙一。
で、この三作(笑)を融合させたのが「暗いところで待ち合わせ」なんじゃないかなあ。

No.9 9点 きみにしか聞こえない- 乙一 2005/05/04 00:02
この作品で一番すごいのは「華歌」だ。別にトリックなんてどうだっていい。これで乙一がやらんとしていることがひしひしと伝わってくる。乙一自身意識しているのかどうかは知らないが、もし意識していないのだとしたら乙一は間違いなく“天然”だ(もちろんいい意味で)。もし意識しているのだとしたら“天才”だ。よくここまでおさえられる。
ほか二編は少女漫画っぽいけど、意外とすんなり飲み込めた。ネタ自体はどこにだってあるだろうし、それをちょっとひねったくらいなのに、これだけ乙一ならではを出せるのは、やはり着眼点のすごさのおかげなのだろう。
主人公はみんな乙一っぽい。

No.8 7点 暗黒童話- 乙一 2005/05/03 23:54
この作品の一番の見所は最後と童話「アイのメモリー」か……。間延びしちゃったのがもったいない。あと浮いているグロ描写。グロいのにキモくない、この不気味な味はどこから出てくるのだろう?一度乙一に問い詰めて見たいものだ。
夢の中にいて、最後のシーンでパッと目覚めた感じ。

No.7 9点 ZOO- 乙一 2005/05/02 00:07
最後の書き下ろし「落ちる飛行機の中で」のすごさったらない。こんな小説を読んだのははじめて。というかこれ小説?小説でこんなことできるの?って感じで。なんとも奇妙な話し。バカバカしく(褒め言葉)、鮮やかにオチる。完璧としかいいようがない。完璧で言えば「SEVEN ROOMS」もそうで、傑作。怖さと切なさのマッチは乙一ならでは。あと「陽だまりの詩」に感銘を受けた。「神の言葉」にも驚いた。とにかく乙一の着眼点のすごさを味わえる一冊。

No.6 10点 さみしさの周波数- 乙一 2005/05/01 13:57
あたたかくて笑える「手を握る泥棒の物語」は乙一以外に誰もかけないだろうと思う。私の中で乙一作品の1、2を争う作品だ。文学っぽい「失はれた物語」の喪失感には思わず涙がこぼれた。涙をこぼしたと言えば「未来予報」もそうだ。乙一の書く恋愛というのはまたすごい。

No.5 6点 GOTH リストカット事件- 乙一 2005/05/01 13:53
楽しめたが、乙一が好きな自分としては不満が残る。書いてはいけない作品だ。救いがない。乙一の良さを本格の枠組みがことごとくつぶしている。「土」の哀切さはすごくよかった。

No.4 10点 暗いところで待ち合わせ- 乙一 2005/05/01 13:48
あたたかく泣けちゃう。乙一の感性というのはどうしてこんなに心に届くんだろう。とにかくひとつひとつの別に大きいわけじゃないエピソードにしびれる。

No.3 10点 天帝妖狐- 乙一 2005/05/01 13:41
乙一の初期のすごさと言うのはこの作品が一番表している。ジュブナイル小説「A MAKED BALL」の設定もそうだが、表題作のすごさはもう感動を覚えるほどだった。
乙一に本当にはまった一冊

No.2 5点 石ノ目- 乙一 2005/05/01 13:38
乙一の作品集の中で最もバランスがいい作品集だと思う。そういう面でははじめて乙一を読む人にとって最適ではないだろうか?
ノスタルジーを感じる「はじめ」が一番のお気に入り。

No.1 9点 夏と花火と私の死体- 乙一 2005/05/01 13:32
乙一のすごいところをひとつあげよと言われれば私は着眼点と答えると思う。この「夏と花火と私の死体」は乙一の処女作だが、このときからその着眼点のすごさが現れていると思った。そしてこの巧さ。奇妙な感覚。たまらない。

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