皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
好兵衛さん |
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平均点: 6.20点 | 書評数: 99件 |
No.5 | 5点 | 悪霊島- 横溝正史 | 2018/04/24 18:23 |
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4.5点くらい。
ミステリというより、怪奇ホラー小説に 少々の謎を入れ込んだ作品、といった印象。 同シリーズの作品でも、「獄門島」や「犬神家」「本陣」 などと、比べるとトリックや謎自体が小粒。 本格色 薄め。 解決までに、提示される謎の出し方があまり上手くなく。 読み進めると、ヒントやアリバイが後半にずらずら出てきて。 そろったころには、解決編に入っているという感じ。 線引きがうまく、なされておらず。 ドラマを見ている感じに近いと感じました。 気づいたら、謎解きに入っている感じ。 アガサクリスティーや、横溝氏みたいに 大量に作品を生み出す売れっ子作家は、後期はミステリとしては 薄味になってしまうのは、しょうがない事だとは思う。 この作品は、おどろおどろしい雰囲気。 横溝シリーズの醍醐味と言った。 戦後の雰囲気や、独特の怪奇、妖艶さなどを楽しむには もってこいだと思うので。 そういう雰囲気が好きな方は、読んで損は無いと思います。 本格色強めが読みたい方は、上のほうを作品をおすすめます。 |
No.4 | 4点 | 女王蜂- 横溝正史 | 2012/09/30 20:23 |
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推理小説の楽しみどころが。
よく分からなかった作品。 金田一シリーズには強い傾向ですが、 ただ、ただ雰囲気と 時代風景、登場人物を楽しむ。 ミステリ風小説。 なのではないでしょうか? それでも、犬神家、本陣、獄門島 などは考えさせられる「推理しどころ」 がまだありますし。 そこが、雰囲気と相まって面白いのですが… ここらへんになると、事件なんて どーでもよくて、ドラマドラマ。 といった感じが否めないです。 ドラマチックですが、推理小説? ではないなぁ。 謎もすくないし、 最後には考えさせる間もなく 犯人は特定されてしまいます。 |
No.3 | 7点 | 本陣殺人事件- 横溝正史 | 2012/07/06 11:00 |
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日本旧家の密室!!として名高い作品。
と、聞いて評価が高いので読みました。 全体的には、密室???といった感じで。 密室にする必然性がよくわからなかったです。 あと、機械仕掛けの複雑すぎる設定が… すっきりとは、しませんでしたね。 その後の謎の人物や、日記も。 ごちゃごちゃしていたような。 どっちがメインなんでしょう? 作品の書き方としては、やはり密室押しのような 気もするのです。 動機は気にしない性質なので、 まぁ、気にしませんでした。 しかし、横溝氏の本は時代が過ぎても とても読みやすいのがよいです。 _______ ネタバレ _______ 二人同じ部屋で死んでいる時点で心中は 考えられますし。 偶然密室が雪でできてしまったのも、 あまり好きではありません。 密室もやりたくなっちゃったのかな? 後に出てきた、叙述的なものが当時は よかったのでしょうか。 |
No.2 | 5点 | 八つ墓村- 横溝正史 | 2012/07/06 10:50 |
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金田一シリーズは
自分は、本格としては読んでいません。 戦後のおどろおどろしい雰囲気での、 日本の田舎の旧家の殺人。 そういうものが、味わえるものとして、 貴重かな、と。 この作品も、猟奇的、サスペンス性、因果的 といった雰囲気を楽しめた作品でした。 たしかに、こういうジャンルの開祖的な ものが盛りだくさん含まれていて、あきません。 ですが、推理小説として読むと穴だらけです。 これほどの殺人が起きた理由もそうですし、 (犯人は無駄な動きをしすぎでは?) 犯人にいたるヒントというものも、 読者には、皆無です。 一点あったといっても、後出しですし。 いかんせん殺されすぎで、 犯人ぐらいしか…残らないじゃあないですか。 でも、おどろおどろしさは金田一シリーズの中でも 私は随一で。作品は、お気に入りです。 |
No.1 | 7点 | 獄門島- 横溝正史 | 2012/07/06 10:39 |
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金田一シリーズに
本格色はもとめちゃいけないと 自分は思うのですが。 (でも雰囲気がいいので読んでしまう。) それでも、とても評価が高かったので 期待して読んだ獄門島。 本格として期待してしまったので 少し読み方が違ったかもしれないです。 (金田一シリーズの中では 全体的に本格色がつよい作品だと思います。) 見立て殺人の、必然性は私も よく分かりませんでした。 たしかに、綺麗ではあるけれど。 それはやはり雰囲気であって。 見立てで、有名なだけに、すこし残念。 ただ、世界がとても綺麗。 ______________ ここから、ネタバレです。 ______________ 私は、犯人が多数という結末を好みません。 全部が全部、犯人が違うだけで 犯行の容易さは、増し。それだけでマイナス点。 ひとつの、事件ごとの短編のようなイメージ。 動機は気にしないので、点数には入れないのですが。 いかんせん、この動機ひどすぎないですか?時代なのかな? 金田一シリーズはいつも、動機がキツイ…と思います。 有名な一言は、アクセントとして なかなかピリッと効いていますね。 当時の小説としては、凄いことだったのでしょうか。 その時代に読んでみたかった。 |