皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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HORNETさん |
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| 平均点: 6.32点 | 書評数: 1186件 |
| No.2 | 9点 | 追憶の夜想曲- 中山七里 | 2015/05/02 19:46 |
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| 「さよならドビュッシー」は読んだが、ずいぶん作風の違う本作品を読んで、自分の中で中山七里の評価が跳ね上がった。こっちの方が断然好み。
このサイトで、シリーズの前作があることを知った。まったく知らずにこちらを読んだが…非常に面白かった。元犯罪者の弁護士・御子柴という設定と、その人物像。被告本人も罪を認め、敗色濃厚というか負けしかありえない事案の弁護を買って出た理由の真相。そして、事件の真相。設定、複線、ミステリとしての中心的な謎と、いくつもの要素でリーダビリティを高めているうえに、それが相互に絡み合っている。中山七里という作家の手腕、作品のクオリティの高さに圧倒された。 「さよならドビュッシー」が有名になったことが返って弊害になりはしないか。あの作品だけで氏を評価し、「私はちょっと違う…」と判断する人がいたら非常にもったいない。 |
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| No.1 | 6点 | さよならドビュッシー- 中山七里 | 2014/09/14 14:14 |
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| 物語冒頭の、真相に関わる登場人物の出し方がちょっと露骨で、分かりやすすぎるきらいがあり、ミステリとしてはやや大味な印象は否めない。が、クラシック音楽の世界を織り込んだ物語の雰囲気作りがそれを補っているかなと思う。ピアノ演奏に関する描写は正直読み飛ばしていたが、苦になったのではなく、「雰囲気」として楽しんだということ。
どうやらこのピアニストを主人公としたシリーズになっているようなので、機会があればそれも読んでみたい。 |
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