皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
虫暮部さん |
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平均点: 6.22点 | 書評数: 1843件 |
No.7 | 8点 | ギリシャ棺の秘密- エラリイ・クイーン | 2018/04/11 10:46 |
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面白い。少々長過ぎる嫌いはあるが、無理に努力して読み進めている気分に陥ることは無かった。3作目までは未だ習作、エラリー・クイーンが初めて物した傑作がこれ、と私は評価する。
ところで、粗筋を見ずに本編を読むと、死体発見のくだりは充分驚ける展開である。粗筋コーナーはバラし過ぎ。明かすのはせいぜい“手提げ金庫が消えた(中身は秘密)”まででいいのではないか。或る程度の粗筋を踏まえてそれをなぞるように本編を読む、と言う行為にいつの間にか我々は慣れてしまっているが、それは結構な損だと近年実感している。 |
No.6 | 5点 | フランス白粉の秘密- エラリイ・クイーン | 2017/12/25 09:52 |
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中盤は退屈。5冊の本のくだりは微笑ましい(なにもそんな芝居じみた連絡方法を使わなくても)。ラスト前で事件の水面下の意外な広がりが明るみに出てやっと気分が乗って来る。消去法推理は好き。
特に海外の古めの作品だと、テクノロジーの進展具合が摑めず舞台をイメージしづらいきらいがある。閉店時間になると自動的に施錠されるシステムが実用化されている一方、電話交換手も健在。あれっ、連絡するのにわざわざ店を抜け出さなくちゃいけないってことは、この時代まだケータイは無かったんだっけ? |
No.5 | 5点 | ローマ帽子の秘密- エラリイ・クイーン | 2017/12/19 11:45 |
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現代の目で読むと、ロジカルな本格ミステリと言うスタイルに関して色々まだ未整理な状態で書かれた印象。それほど面白いとは思えなかった。毒物の種類は興味深い。
そういえばメフィスト賞作家の某氏にも芝居上演中の殺人で類似したプロットのものがある。これは多分パクリというわけではなく、“状況がこうなら意外な犯人のポジションはここ”という共通の発想による偶然だろう。 |
No.4 | 7点 | 帝王死す- エラリイ・クイーン | 2017/11/28 13:58 |
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特殊かつ限定的な状況を作る為の工夫が面白い。不可能犯罪の魅力的な様相に比して真相はたいしたことないし、帝王一族以外のサブ・キャラクターがあまり生かされていないきらいはあるが、話としては結構好き。 |
No.3 | 5点 | オランダ靴の秘密- エラリイ・クイーン | 2017/11/21 11:48 |
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手掛かりの靴がわざとらしい。推理する前に関係者の足のサイズを調べないでいいのか。
捜査が余りプロっぽくなくて、第一の事件ではエラリーが好き勝手に仕切っている印象だし、その反面第二の事件ではたいして調べないうちにあっさり意気消沈している。 エラリーとジューナのシーンがBLみたい。 |
No.2 | 5点 | チャイナ蜜柑の秘密- エラリイ・クイーン | 2015/06/30 09:14 |
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エラリーは見当違いな推理で必要以上に捜査を引っ掻き回していないか。殺人の謎そのものよりも、それをきっかけに発生するコメディ、を楽しむべきなのだろうか?
この事件最大の不思議は、“家具をドタバタ動かしているのに、隣室にいた人間は気付かなかったのか?”だと思うのだ。解決してみれば、その謎は確かに解けている……。 |
No.1 | 4点 | スペイン岬の秘密- エラリイ・クイーン | 2015/06/11 08:32 |
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訳文が古いせいかなんだか読みづらいし、謎のサイズの割に話が長過ぎる。“最も犯人らしくないものが犯人”という勘でこのひとかなと思ったら当たってしまった。なんだかなぁ。“キッド船長のとほうもない失策”などといった文言はアンフェアではないのだろうか。 |