皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
あるびれおさん |
|
---|---|
平均点: 6.39点 | 書評数: 124件 |
No.5 | 6点 | 改訂・受験殺人事件- 辻真先 | 2009/09/09 04:17 |
---|---|---|---|
「仮題・中学~」「盗作・高校~」ときて三作目。前の二作のような圧倒的な面白さは感じなかったな。たぶん、これを読んだのが、だいぶ「辻真先」という作家に馴染んでしまった後だったからだと思う。「犯人=読者」「作者は被害者かつ犯人かつ探偵」に続く設定として、ちょっと地味だったせいもあるかもしれない(「読者は被害者かつ犯人かつ探偵」という設定の「宇宙戦艦富嶽殺人事件」を先に読んでしまっていたし)。
もちろん、楽しく読んだのだけれど、比較の問題です。 |
No.4 | 9点 | 盗作・高校殺人事件- 辻真先 | 2009/09/09 04:11 |
---|---|---|---|
リアルタイムよりはちょっとだけ遅れてソノラマ文庫で読みました。わたしが中学~高校生の頃、本格ミステリとしてのトリックがきちんとしていて、時にメタの要素が入っていて、そして何より稚気に富んでいる作品を書いてくれる作家って、ほかにほとんどいませんでした(岡嶋二人さんとか、数えるほど)。もちろん、今この作品を読まされても時代遅れの感はあるのでしょう。でも、当時楽しませてもらった辻さんの作品の中でも、「ローカル線に紅い血が散る」とともに一番印象に残っている作品です。 |
No.3 | 8点 | 仮題・中学殺人事件- 辻真先 | 2009/06/23 06:30 |
---|---|---|---|
ミステリに対する免疫がまだあまりない頃に出会ったからかもしれないが、当時、「読者=犯人」というアクロバティックなことをきれいに成し遂げてしまったこの作品には驚かされた。確か、自分自身中学生~高校生の頃に読んだはずだが、結末の苦さがとても心に残った。 |
No.2 | 9点 | ローカル線に紅い血が散る- 辻真先 | 2009/06/23 06:27 |
---|---|---|---|
辻真先の代表作を挙げろ、と言われたら、ポテト&スーパーのシリーズに加え、この作品の印象が強い。
他人から見れば「乗り鉄」と言われても仕方ないわたしとしては、廃線になったローカル線で轢死体が見つかるという謎も良かったけれど、素人探偵がみんなを集めて謎解きをするのが「山手線」の中、というのも楽しかった。旅を、ローカル線を愛する作者だけのことはある。 |
No.1 | 7点 | 急行エトロフ殺人事件- 辻真先 | 2009/06/23 05:45 |
---|---|---|---|
有栖川&綾辻セレクションとして復刊されたわけだが、20年以上の時を経て読んでもほとんど違和感を抱かせない、というのは凄いことだと思う。そりゃ、急行エトロフの謎は、あの資料(時刻表)からだけでは推測するのは極めて難しいし、結局のところパラレルワールドを扱っているので「キワモノ」という見方もされるだろう。でも、いわゆる新本格が出てくるかなり前に、こんな作品を書いていた作家がいたっていうことは、もっと高く評価されてもいいんじゃないかな? |