皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
nukkamさん |
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平均点: 5.44点 | 書評数: 2889件 |
No.3 | 7点 | もの憂げな恋人- E・S・ガードナー | 2012/09/12 16:41 |
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(ネタバレなしです) 1947年発表のペリイ・メイスンシリーズ第30作でなかなかの会心作の本格派推理小説だと思います(私の読んだハヤカワポケットブック版では1954年と誤記されてましたけど)。前半はなかなかつかまらない関係者の追跡がスリリングに描かれ、ようやく会えたと思ったらこれがとんでもない曲者という始末。ここで見せ場を築いたのが「ころがるダイス」(1939年)でも活躍していた受付係のガーティで、第12章のユーモラスな展開は思わず笑ってしまいました。さらに後半では現場見取り図を駆使しての緻密な謎解きまで堪能できて至れり尽くせりです。 |
No.2 | 6点 | 死のスカーフ- E・S・ガードナー | 2010/02/15 16:35 |
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(ネタバレなしです) 1959年発表のペリイ・メイスンシリーズ第59作でサスペンスと謎解きのバランスがとれた佳作です。謎解き伏線が現代ではちょっとなじみにくい手掛かりに立脚しているのが時代性を感じさせますが、法廷外裁判の駆け引きの面白さは今も色褪せていません。 |
No.1 | 7点 | 傾いたローソク- E・S・ガードナー | 2009/01/26 11:35 |
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(ネタバレなしです) 1944年発表のペリー・メイスンシリーズ第24作で本格派推理小説としてのプロットがしっかりしています。細部を丁寧に検証しているため、ややもすると退屈になり気味ですが現場見取り図を使って謎のポイントをわかりやすくしたのがいい工夫です。ちょっとした着眼点の違いでどんでん返しを演出しているのが非常に巧妙で、私も検事と一緒に「しまった」と内心で舌を巻きました。なお本書の最後はシリーズ次作の「殴られたブロンド」(1944年)へとつながる締め括りとなっています。 |