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makomakoさん
平均点: 6.18点 書評数: 861件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.5 7点 学ばない探偵たちの学園- 東川篤哉 2009/09/09 21:12
 なかなか面白い。
 二つの密室殺人はいずれもよほどの幸運に恵まれねば成立しないだろうが、独特のお遊び感覚にあふれている雰囲気のなかでは目くじらをたてるほうが野暮なんでしょう。
 ただ探偵側は個性あふれて生き生きと描かれているのに、犯人側が実に平坦で没個性のため謎解きが終わったときのインパクトが少ないのが残念だ。

No.4 7点 密室に向かって撃て!- 東川篤哉 2009/08/28 18:44
 密室といってもそれほど閉ざされた環境というわけでもない、犯人も途中で見当がついてしまったが楽しく読める小説ではある。
 いいかげん風な割にはじつはそれなりに本格しているし。
 厳格に考えると穴はいっぱいありそうだが、そこは軽いタッチの小説なのでこれで良しといった感じになってしまう。こういった感じは好みとしては結構好きです。

No.3 7点 密室の鍵貸します- 東川篤哉 2009/08/23 09:21
 これはしっかりした本格推理小説なのでしょう。きちんと伏線も張ってあり複雑な推理もあってなかなか面白かった。おどろおどろしい雰囲気として本格好きをひきつけることも出来る内容なのに、ユーモア仕立てとしたところが作者の個性なのでしょう。こういった雰囲気は嫌いではない。
 登場人物が少ないのも、人の名前を覚えるのが苦手な小生には好感がもてる。ただ私は後のシリーズを読んでいたため、怪しげな人物が犯人でないことが分かっており犯人探しとしてはちょっと興ざめであった。この作者の作品を読むなら、まずこの作品からはじめるべきでしょう。
 なお違う作品に作者はプロットやトリックを考え抜いてから書き始めるのではなく書きながら作っていくほうだといっているが、この作品を読むかぎりよほど考え抜いてから書いたとしか思えないのですがね。

No.2 7点 交換殺人には向かない夜- 東川篤哉 2009/08/16 09:28
 へんてこりんな地名やギャグを止めればもっと本格好きが喜ぶといった評もありますが、私はしんねりどろどろといった感じよりこちらのほうが好きです。
 ちょっとやりすぎのところもありますが、まあ許しましょう。ことにこの話に限ってはこの軽いタッチがないといくら伏線が張ってあるとしても無理を感じてしまう。
 こんな人間って本当にいるのと思うより、軽い話だからまあいいかで成り立っている本格物といったところか。
 

No.1 7点 完全犯罪に猫は何匹必要か?- 東川篤哉 2009/07/19 10:12
 なかなか面白かった。ちょっとジョークがやりすぎぎみではあるが、それなりに笑わせてもらった。本格派が好きなものが読んでも結構いけると思う。ただ後の殺人の凶器はちょっと無理なんじゃないかな。
 まあナンセンスミステリーならこれでいいか。だいたいこの題名では本格好きの読者は手にとらないかも知れないし。
 好みからいえばもう少しギャグを減らして本格度を上げたような作品が良いのだが。

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makomakoさん
ひとこと
歴史ミステリーや、本格物が好きです。薀蓄も結構好き。変人が登場するのは嫌いではないが、冷たい人間が出てくるのは肌に合いません。外国ものは登場人物が理解不能であったり翻訳文が合わないことが多くあまり得意で...
好きな作家
鮎川哲也、山田隆夫、綾辻行人、法月綸太郎、高田崇史、伴野朗
採点傾向
平均点: 6.18点   採点数: 861件
採点の多い作家(TOP10)
高田崇史(34)
樋口有介(30)
有栖川有栖(29)
アガサ・クリスティー(29)
東野圭吾(28)
太田忠司(27)
東川篤哉(25)
北森鴻(24)
今邑彩(17)
米澤穂信(17)