皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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makomakoさん |
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平均点: 6.17点 | 書評数: 875件 |
No.17 | 5点 | 神の時空 伏見稲荷の轟雷- 高田崇史 | 2016/05/27 22:25 |
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神の時空シリーズ第6弾。今度は伏見稲荷のお話です。
話の冒頭から4人の死体が千本鳥居につるされているというショッキングな内容。今度こそ本格推理と思われる滑り出しですが、結局はこの殺人も物語のメインではなく、伏見稲荷の薀蓄のお話でした。 作者は現在学校で教えられる歴史は勝者の歴史であり、貶められた者たちは歴史舞台から故意に削られてしまっており、それを読み解いていくといった歴史推理を多く書いているが、本シリーズは推理よりファンタジー的要素がより強いお話です。 今回も以外な歴史推理が展開されるのですが、最後のシーンがことにくどく感じられ今までのものよりちょっと評価は低めです。命が危ないシチュエーションなのに、ああもくどくどと歴史の話をしている場合ではないでしょ。QEDでは「たたる」の話が長いと作者自身も述べていますが、この小説の最後のシーンはさらにぐたぐたと薀蓄が話されちょっと興ざめしてしまう。 |
No.16 | 6点 | 神の時空 厳島の烈風- 高田崇史 | 2016/05/27 22:09 |
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このシリーズは全編神社仏閣に封じ込まれている怨霊を高村皇という謎の人物が部下を使って世の中に送り出し世界を破壊せんとするのを、辻曲家の者とぬりかべの福来陽一が何とか防ごうとするが、怨霊の正体やなぜ怨霊となったがわからず苦戦する。そこで偏屈な幽霊の火地晋に教えを請い、何とか破壊を防止するという話のようです。その間に殺人事件が起きるのですがそれはほとんど物語のメインではありません。
今回は厳島神社の薀蓄のお話といえます。初めて高村が辻曲一家の前(後ろだが)に現れます。ようやくといったところですが、この物語が始まってまだ数日しかたっていません。長編小説1冊が物語の中では1日ということになります。 それにしてもこう毎日あちこちで日本を揺るがしかねない大事件が起きているのに主人公以外の一般人たちは全くそう言ったことを知らないのはちょっと変ですね。 厳島神社に祭られている、優しい海の守り神たる三姉妹の神様もやっぱり怨霊ということになっています。そういった考え方もできるとは知らなかった。 |
No.15 | 6点 | 神の時空 三輪の山祇- 高田崇史 | 2016/05/22 18:27 |
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シリーズ第4作。
こんなに長いのに物語の日数はまだ3日しかたっていません。これ程の大事件が次々に起き、しかも1日で収まったらめちゃくちゃにすごいことになるのですが。 まあ、ある意味おとぎ話のようなものですので、自衛隊などの出動はないようです。 今回の舞台は三輪山。 またしても私の大好きなお山で、近鉄に乗ってこのお山が見えると本当に素敵だなあといつも思ってしまいます。 やっぱり殺人は起きますが、この物語としてはこれが主題ではありません。 これまでのお話ではとても怨霊と思えない人物やものが怨霊となって登場しましたが、この話は古代史に興味がある人にとっては、これはある意味怨霊としてもまあ許せると持っておられる方も多いと思います。 それにしても幽霊の火地さんはすごいことをよく知っていますねえ。ただ歴史推理をする際に引用文献を出すわけにいかないため、だれだれがこういっとるといったちょっと不自然な表現が時に出てくるのはちょっと違和感があります。 |
No.14 | 5点 | 神の時空 貴船の沢鬼- 高田崇史 | 2016/05/22 18:03 |
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シリーズ第3弾。実はこの作品を最初に読んでしまった。
物語の途中から入ってしまったが、ひどく不都合ではありませんせした。でもやっぱり順番に読んだほうがよいと思います。 なぜこれから読んだかというと、私の本家に祭ってあった神様が貴船神社であったためという。個人的理由からです。 読み始めてすぐには今までの高田氏の作品と違って、殺人は出てくるがそれに対する推理の要素は少なく、専ら怨霊の推理となっていたことと、重要な登場人物として猫や幽霊、ぬりかべなど出てきて、漫画チックだなあといった印象。 でも読んでいるとそういった違和感は薄れてきてまあそれなりに楽しめました。 歴史推理が好きなら面白いところも多いですが、がちがちのまじめな方にはちょっといけないかもしれません。 |
No.13 | 6点 | 神の時空 倭の水霊- 高田崇史 | 2016/05/22 17:50 |
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このシリーズの第2弾。一冊ずつが長編小説なのですが、時間的には6冊が終わってもまだ1週間足らずということとなっている。私もその時間に沿ったように1週間足らずで6冊を読んでしまった。
本作品は日本武尊に関するお話。殺人事件が起きるが、これに対する推理の要素は少なく歴史推理、ことに通常知っている歴史から抹殺された怨霊の話です(このシリーズ全編がある意味同じ傾向)。 私の認識では景行天皇の皇子である日本武尊は古代史のヒーローであり、悲劇の主人公であったのですが、この作品では彼は結構姑息な手段で敵を滅ぼしており、彼のために命を懸けて海神を鎮めた弟橘姫が怨霊となったということになっています。 うーんまあ納得とまではいかないけれどそう言った考え方もありかなあ。 |
No.12 | 6点 | 神の時空 鎌倉の地龍- 高田崇史 | 2016/05/22 12:19 |
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高田氏のQEDシリーズは大変好きで、発表されるとすぐに読んでいたのですが、その後発表のものはもう一つといった感じがあり、しばらく遠ざかっていました。
楠木正成の話が出たのを期に氏の作品を調べたら、この神の時空シリーズがなんと6冊も出ていましたのでさっそく読んでみました。 このシリーズはどこから読んでいくのかインターネットで見る限りよくわからず、とりあえず興味のありそうな題のついているものを購入。「貴船の沢鬼」でした。これはなんと3作目であることがわかったのですが、作品の順番が題目だけではわからない。本屋で中身を見るとよいのでしょうが、インターネット購読はこの辺りがもうひとつですねえ。結局全部買って読むこととしました。 どの作品から読んでも極端に差し支えるということはないのですが、時系列で書かれたお話ですので、本書「鎌倉の地龍」から読むべきでしょう。 このお話は本格推理の要素は少なく、歴史ミステリーにファンタジーを加えたようなお話でした。例によって高田氏独特の歴史認識から文献的解釈を取り入れ読者に納得して読ませる内容ではあります。幽霊やぬりかべ、超能力を持つ猫などが出てくるとちょっとしらけそうですが、うまく話になっていると思いました。 鎌倉幕府開設時のあの凄惨な陰謀合戦を氏独特の歴史観で見つめているのはなかなかのものです。 話の中毒性はかなり強いので6冊とも次々と読むこととなりました。 |
No.11 | 6点 | 軍神の血脈- 高田崇史 | 2016/04/10 21:18 |
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高田氏の作品は久しぶりです。QEDシリーズは大好きで発表されるとすぐに読んでいたのですが、カンナシリーズはちょっと薄味な気がして、途中からやめてしまったのです。
今回楠木正成に関するお話が出たと知り、再び読んでみることとしました。 なるほど氏の歴史観はなかなかのものです。勿論これは学術書ではなく小説なのでこの内容が真実であると主張するものではないと思いますが、こんなことがあったとすれば日本の歴史はある意味で大きく塗り替えられることとなるでしょう。 私にとっては引っかかるところも多々ありますが、ここまで考え抜いて書かれているのですから立派なものと感心しました。 推理小説としてはまあぼちぼちですが、こういったかたちで推理小説を書き続けている作者は本当にすごいですね。 |
No.10 | 7点 | QED 伊勢の曙光- 高田崇史 | 2011/10/12 21:49 |
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ついにQEDシリーズも最終回ということとなった。薀蓄の多いこのシリーズも最終回となるとさらに薀蓄に告ぐ薀蓄。ミステリーとしては現代社会においてこんなことで本当に殺人が起こりうるかといった疑問も当然あるのだが、お気に入りのシリーズなので許しましょう。長いこと楽しませてくれてありがとう。それにしてもナナちゃんとタタルは最後にどうなったのだろうか。もう少しはっきり書いてほしかったなあ。前回あんなに思わせぶりだったことの解答がこれではすっきりしないのだが。 |
No.9 | 5点 | カンナ 鎌倉の血陣- 高田崇史 | 2010/06/21 06:17 |
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カンナシリーズは本格ミステリーとするにはあまりにも軽い内容であるが、歴史と薀蓄が好きな私には読めばそれなりには楽しめる。登場人物にもなれQEDの奈々ちゃんがチラッと登場しているのはファンにとってはちょっとしたプレゼント。推理小説としてだけ見れば残念ながらあまりぱっとしないが源氏三代の謎という点では面白い推理が楽しめた。 |
No.8 | 5点 | カンナ 戸隠の殺皆- 高田崇史 | 2010/02/21 09:41 |
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カンナシリーズはいろいろな場所が舞台となっているが今回は戸隠。何度も訪れた大好きなところなので期待したが残念ながらあまりぱっとしなかった。こういった歴史推理は斬新な歴史アイデアがないと成立しにくいため、やはり量産は無理なのだろうか。推理物としても歴史物としてもインパクトに乏しくだれ気味。シリーズが出ると必ず買っていたがもう止めようかなと思えてくる。高田氏のひいきを入れてこの程度の評価です。 |
No.7 | 7点 | QED 出雲神伝説- 高田崇史 | 2009/11/02 20:22 |
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久しぶりのQEDで、やはりカンナシリーズより濃い内容でそれなりに楽しめた。今までのQEDは作品ごとに独立していてどれから読んでも一応楽しめるようになっていたが、今回のはこのシリーズを読んできていないと分かりにくいところが多々ある。さらにカンナシリーズとも重なるところもありすべてを読んでいる私のような読者にとっては親しみ深いのだが、これだけ読むとちょっと理解できないところがあると思う。それにしても今回のタタルの推理はあまりによどみが無く推理の過程を楽しむといったところにかける。もう少し推理の過程を楽しみたいものだが。
最後にきわめて思わせぶりなflumenがついており現代のタタルと小松崎のことが書かれている。ナナチャンはどうなったのだろうか。とても気になる。 |
No.6 | 7点 | カンナ 奥州の覇者- 高田崇史 | 2009/07/31 19:06 |
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カンナシリーズはついにアテルイの話となった。QEDシリーズより中身が薄い気がするが、今回は個人的に興味を持っている歴史の話が含まれているので面白く読めた。続きもののストーリーなのである意味ずいぶん長い話ではある。これで終了かと思ったがまだ全貌が解明されておらず次回へ持ち越しとなった。もうそろそろおしまいでもよさそうなのだが。 |
No.5 | 6点 | 毒草師 白蛇の洗礼- 高田崇史 | 2009/07/10 14:58 |
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毒草師の第2弾。カンナよりは歴史推理ががっちりしているが、事件の推理に問題がある。推理小説の面白みのひとつは困難な事件をいろいろ探索していってもどうしても解決できず、そこで名探偵が登場してさっそうと解決に持ち込むところにあると思う。この間に作者が仕掛けたトリックや伏線がたくみに仕込んである。私などはたいていはだまされて探偵さんのご意見を拝聴して唖然とする。この小説では名探偵が快刀乱麻を断つといっても、ほとんど事件のことを知らない赤の他人がみんながわからないことをあっという間に解決してしまう。解決までの回り道など全くしないし伏線等もほとんどない。これでは複雑怪奇にみえた事件の最後に一部始終を見ていた目撃者が出てきて解決しましたといっているのとあまり変わりないではないか。もっと面白くなりそうなシリーズなのでもう少しがんばってもらいたいのだが。 |
No.4 | 5点 | カンナ 吉野の暗闘- 高田崇史 | 2009/07/10 14:35 |
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カンナシリーズはQEDの安易版なのであろうか。今回は役小角の話が中心となっているが、歴史推理も殺人事件のほうもかなり手抜きの感じ。読みやすくはあるが、中身はだいぶ薄い。これで大丈夫なんだろうかとファンとしてはちょっと心配になる。でも新しのが出るとやっぱり買ってしまうだろうな。 |
No.3 | 5点 | カンナ 天草の神兵- 高田崇史 | 2009/06/21 07:43 |
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今回のカンナシリーズはQEDより執筆が早いが、その分内容も薄い感じ。QEDのようにやっていてはいずれ行き詰るだろうが今回の天草の神兵では歴史推理もいまいちだが、肝心の事件のほうがさっぱりだった。採点5点はひいきの作者であるからでそうでなければもう少し点数は下がる。ただ読みやすいことは読みやすく時間つぶしぐらいなら良いでしょう。 |
No.2 | 7点 | カンナ 飛鳥の光臨- 高田崇史 | 2008/12/14 09:11 |
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QEDと異なる歴史推理シリーズ第1弾。事件のトリックはまあこんなものと言った程度だが、歴史推理は聖徳太子の存在などこの手の話に興味があるものにとってはあまり珍しいものでないなと思っていたら、結論は意外なところに展開して結構面白かった。ちょっとこじつけ風なむりもあるけど。
男女二人の主人公でQEDと似ているが、甲斐はタタルほどエキセントリックでなく、貴湖はナナチャンよりずっと頼りになる。さらに忍者はっとりくんに出てくるような忍者犬も登場する。漫画チックだが軽く読めて楽しかった。この話はシリーズのようで完結しておらず次回が楽しみ。 |
No.1 | 8点 | QED Another Story 毒草師- 高田崇史 | 2008/09/06 15:38 |
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QEDシリーズは好きで発売されると必ず読んでいるが、今回は番外編で探偵が御名形史紋というタタルと似かよった変人である。歴史の薀蓄がいっぱいでこれが結構楽しい。女性もななちゃんよりちょっと色っぽくてよろしい。ちょっと行き詰まりリ風となったいるQEDシリーズに新しい風がふいた。 |