皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
ロビンさん |
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平均点: 6.56点 | 書評数: 130件 |
No.4 | 9点 | 死者との結婚- ウィリアム・アイリッシュ | 2009/08/14 11:50 |
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おお、アイリッシュまさかの(ネタばれ?→)カットバック。そして、この構成が何より最大の胆。
相変わらずのご都合主義には目をつむるとして、そんなことはどうでもよくなるくらい美しい描写。風景、人間心理と、これまた相変わらず詩的に描かれています。そしてこの描写が最大のミスリードとなっている。 恋人、家族の愛を描ききることで、「そんなまさか」と思わせる。まるでそれは、読者のリアル世界での自分の家族、友人が悲惨な事件を起こしたとしても「そんなまさか」と相手を妄信してしまうような感覚。「あいつはそんなことをするような奴じゃない」と。 この文章、表現力は、誰も真似できない天性のものだと思います。 ただ、真相(?)には問題ありかと。 |
No.3 | 6点 | 黒いカーテン- ウィリアム・アイリッシュ | 2009/02/13 20:25 |
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中途で物語の全貌が読めます。この展開ならば次はこうだろうな……という、ある程度ミステリを読みなれた人ならばあまりにも教科書通りな進行に感じてしまう。逆に本書が古典だと考えれば、それは凄いことだと思います。
しかし主人公のみに都合のいい結末は釈然としません。彼女と老人の扱いが酷いです。(っていうか、あれじゃ無実の証拠にならなくないか?) |
No.2 | 5点 | 夜は千の目を持つ- ウィリアム・アイリッシュ | 2009/02/08 13:51 |
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アイリッシュらしいタイムリミット・サスペンス。だけど、確かにこの設定は引くなぁ。それに最大の色である描写がくどすぎて物語進行が滞っている。サスペンスらしい疾走感がなかった。
まあ、超能力に本格的な理由付けはなくてもいいのだろうけど、そこに「何かあるはず」と期待するのは間違いでしょうか。 |
No.1 | 7点 | 暁の死線- ウィリアム・アイリッシュ | 2009/01/15 19:03 |
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まあ、予定調和な感には目をつむり。『幻の女』のようなタイムリミットもので、そういった設定からくる緊迫感はさすが。メインとなる男女の捜査方法も大胆で読み手の心を刺激する。
それにしても、ラストのほうは少し都合が良すぎないかい? |