皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
Akiraさん |
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平均点: 7.50点 | 書評数: 8件 |
No.3 | 8点 | 十角館の殺人- 綾辻行人 | 2008/03/29 00:49 |
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私が、ミステリを初めて読む人に、何か薦めるとしたら、まず間違いなくこの作品を薦めることになる。不可解な文章構成なのに一つの結果にたどり着く、犯人の意外性、トリック、追い詰められた人間の心理描写、テレビや漫画ではない、文学ならではの面白さ、探偵の活躍と、ミステリの醍醐味が十分濃縮された、言わずと知れた名作。だいたい、あの予告カードがでてくる頃から、寝る間が惜しくなってくる人が多いのでは(私がそうだった)。
それと、「そして誰もいなくなった」を後(または前)に読むと、それぞれの面白さがきっと倍増するはず。 |
No.2 | 4点 | 迷路館の殺人- 綾辻行人 | 2008/03/24 00:56 |
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迷路館の見取り図を見た瞬間、この作品は絶対に面白いと思った。この入り組んだ館の構造を駆使して、どのような殺人が起きるのだろうか!?島田潔をはじめとした役者は皆個性的で、怪しげな住民は、十分迷路館に集まっている!あとは盛り上がるだけだ…と、かなり期待してさくさく読んでしまった。
そのためか、トリックがわかって愕然としてしまった。密室の謎さえしっかりしていれば、名作になりえたのに、残念でしかたない。期待しすぎたというのもあるが、この作品を読むなら、中古で購入した方がいいと、個人的に思う。 |
No.1 | 7点 | 時計館の殺人- 綾辻行人 | 2008/03/24 00:26 |
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全体の4分の3も読めば、多くの人が犯人、トリックを推理することができると思う。そのような、読者に対する配慮、文章構成は、さすが綾辻先生。また、犯人の殺戮に至る動機の強さや、死に直面する人間の心理描写、読者を思わず緊張させてしまうサスペンス性は、十角館以上だと、個人的に思っている。
ただ、明らかに意味を持たせた伏線が多く、そのため、必要以上に分量がある気がする。それと、館シリーズでおなじみの中村青司の設計した建物だから…というのは勘弁してもらいたい。 |