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[ 時代・捕物帳/歴史ミステリ ]
潮もかなひぬ
赤瀬川隼 出版月: 1985年06月 平均: 6.00点 書評数: 1件

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文藝春秋
1985年06月

文藝春秋
1988年08月

No.1 6点 kanamori 2017/03/04 14:21
熱田津に、船乗りせむと月待てば、潮もかなひぬ、今は漕ぎ出でな (額田王)

万葉集に隠されているといわれる秘密・暗合を謎とくという趣向の歴史ミステリ。
有名な女流歌人・額田王(ぬかたのおおきみ)の歌などはむしろ例外で、特殊な万葉仮名で書かれた歌の多くは解読されていないものも多数あるらしい。この難題に、全く門外漢のスポーツ・ライターが挑むというところが面白い。

政治的に無色な万葉集のアマチュア研究家が戦時中に特高に拘束されたというエピソードが前提にあって、万葉集と治安維持法との関連?謎(ホワイ)が興味を引きます。ただ、本書が発表されたのは今から30年も前のこと。最大のサプライズで、ロゼッタ・ストーンのような役割をするあるもののは今では一般に広く知られる情報となってしまっているのが、まあ仕方がないのですが、ミステリとすれば残念ではありますね。


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赤瀬川隼
1985年06月
潮もかなひぬ
平均:6.00 / 書評数:1