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[ ホラー ]
転校生
森真沙子 出版月: 1993年07月 平均: 5.00点 書評数: 1件

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角川書店
1993年07月

No.1 5点 メルカトル 2014/01/04 23:19
再読です。
主人公は父の仕事の都合で高校を転々とする、有本咲子。彼女が行く先々の高校で様々な奇妙な体験をするという、連作短編集である。全5話で第3話目まではホラーと言うよりもファンタジーに近い感じであろうか。しかも乱暴に言ってしまえば取るに足らない凡作である。ただし、あくまで私にとってと解釈していただけるとありがたい。
瞠目すべきは4話と5話。特に個人的に気に入っているのは4話の『図書室』だ。咲子は誰も借りないような、幻想小説や怪奇小説を図書室で借りるのだが、その前に必ず借りている人物がいる。3年前に借りているその謎の人物を巡っての、咲子の危うい冒険が今始まる、といった感じの内容。簡単に書くと何となく陳腐な印象だが実際読んでみると分かるが、これがなんとも言えない雰囲気を持っていて、他が完全に霞むほど素晴らしい。
最終話も良いが長くなるのでここでは割愛させていただく。とにかくこの2話は別格だが、他が平凡な出来なので、均してこの点数に落ち着いた。


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森真沙子
1994年02月
放課後の記憶
平均:7.00 / 書評数:1
1993年07月
転校生
平均:5.00 / 書評数:1
1991年10月
家康暗殺 謎の織部茶碗
平均:4.00 / 書評数:1