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[ サスペンス ] スーパー・カンヌ |
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J・G・バラード | 出版月: 2002年11月 | 平均: 7.00点 | 書評数: 1件 |
新潮社 2002年11月 |
No.1 | 7点 | 空 | 2012/09/20 20:52 |
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現代社会病理をテーマとした小説が多いバラードですが、前作『コカイン・ナイト』と同工異曲という意見もある作品です。ただし読み終えてみると、むしろ本作の方が前段階と言ってもいいようにも思えました。登場人物の一人が、最後の方になって『コカイン・ナイト』的な台詞を言うのです。
バラードはある意味クローズド・サークルを描く作家です。とは言っても、彼が取り扱うのは一つの地域、コミュニティー全体。ミステリ界から強いて似た傾向を挙げれば、クイーンの『ガラスの村』や『第八の日』あたりでしょうか。 ラストについては、訳者あとがきによると「そうくるか!と膝を叩いた人と、これはどうしたことだ!と激怒した人に」評価が分かれたそうですが、早い段階から、この作家なら結局そうなるんじゃないかとは思っていました。いわゆる意外な結末を期待しているわけではないので、いいのですが。 |