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[ 本格/新本格 ]
水琴館の惨劇
岩崎るりは 出版月: 2002年04月 平均: 7.00点 書評数: 1件

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徳間書店
2002年04月

No.1 7点 nukkam 2011/09/04 14:48
(ネタバレなしです) 猫のブリーダー出身という女性作家の岩崎るりはの2002年発表のミステリーデビュー作です。耽美ミステリーと紹介されていますが、美の演出という点では綾辻行人の「霧越邸殺人事件」(1990年)や佐々木丸美の「崖の館」(1977年)の方が個人的には上回るように感じました。むしろエキセントリックな登場人物たちの間で繰り広げられるとんちんかんなやりとりが醸し出すユーモアの方が印象的でした。時に相手を侮辱していますが不思議と後味は悪くありません。プロットが錯綜気味になってしまうところもありますが、終盤のたたみかけるような謎解きはなかなか読ませる力を持っており、本格派推理小説として十分楽しめました。


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岩崎るりは
2002年04月
水琴館の惨劇
平均:7.00 / 書評数:1