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名探偵はきみだ 推理旅行へGo! |
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ハイ・コンラッド | 出版月: 2004年11月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
早川書房 2004年11月 |
No.1 | 6点 | 江守森江 | 2010/11/27 16:33 |
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これも推理クイズ本としては前作・前々作に同じだが、優良娯楽ツールとしてもっとシリーズ継続して欲しかった。
推理クイズから派生して犯人当て(フーダニット)の二つのタイプについて私見を少々。 (意外性型):意外性の追求に第一義があるタイプで、ミスリードや隠蔽技法の巧拙が問われる。 決まれば凄い驚きを齎すが、第六感で犯人に到達された場合ですら驚きが減じる弊害を伴う(二時間ドラマなど意外な犯人設定を配役から見抜かれる場合が多々ある) (論理型):犯人特定の過程(論理性)に第一義があり、犯人の意外性は低いが推理過程に驚きがある作品。 第六感で犯人到達されても痛くも痒くも無い強みの反面、論理で驚きを齎さなければならず、論理の難易度と驚きのバランスの匙加減が難しい。 「このタイプは論理パズルと同じではないか?」と論じられるが、論理パズルは解決へのピースが明示されているのに対し、陰陽取り混ぜた伏線として巧妙に隠蔽し意外性を演出する小説技巧が用いられている違いがある(上記でも「良く出来た小説タイプの推理クイズだ」と言われたら反論出来ない→なので私は推理クイズ好きを公言して憚らない) |