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[ サスペンス ] 愛されない女 女性公訴官ヘレン・ウェスト |
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フランセス・ファイフィールド | 出版月: 1991年08月 | 平均: 7.00点 | 書評数: 1件 |
早川書房 1991年08月 |
No.1 | 7点 | 空 | 2016/06/06 21:42 |
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実際に弁護士として活躍するファイフィールドの第1作。
訳者あとがきでは、イギリスの裁判制度について「ご承知のように、英国には日本のような検察制度がない」と書かれていますが、そのことを承知している日本人ってどれくらいいるのでしょうか。私自身、『ユダの窓』を読んでいたので、訴追側も法廷弁護士が日本の検事の役割をすることだけは知っていたという程度です。主人公のヘレン・ウェストは公訴官とされていますが、これは訴追側の事務弁護士で、裁判前の検事の役を担当する法律家のこと。 一応ヘレンを主人公とは書きましたが、小説は彼女を含め、様々の人物の視点を次々に入れ替えていく構成になっています。この手法は既読のシリーズ第4作『逃げられない女』と同じで、犯人の視点からの部分もかなりあります。それぞれの登場人物が歩んできた道が、じっくり描かれているところが読みどころの作品で、これは気に入りました。 |