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[ クライム/倒叙 ]
ザ・クーデター
砧大蔵 出版月: 2004年01月 平均: 6.00点 書評数: 1件

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有楽出版社
2004年01月

No.1 6点 メルカトル 2026/01/05 22:32
~フィリピン動乱収拾のため米軍を中心とした多国籍軍が派遣される。その後方支援として自衛隊も派遣されるが、憲法を初めとした法律にがんじがらめにされ、満足な反撃も出来ず戦死者を出してしまう。政府はのらりくらりとあいまいな態度で責任を全部自衛隊に被せてしまうが、現場の自衛官達の怒りは爆発する。日本にとって自衛隊とは何なのか?根源的テーマを~~問い、時代を挑発するポリティカルフィクション!~
Amazon内容紹介より。

本作は日本国憲法第九条、集団的自衛権の行使、憲法改正などの言語が出て来ます。つまり自衛隊は果たして軍隊たり得るのかを読者に問う内容となっています。ふぬけた戦記物よりもよほど迫力があります。特に第3章の、内閣総理大臣を始めとする閣僚たちの議論は目を瞠るものがありますが、結局憲法が立ちはだかっていてその先には進めません。

一方、陸上自衛隊の一佐の主人公二人は、政府の命令の前に小銃しか持たされず敵地フィリピンに赴任します。アメリカの後方支援とは言え、どこから攻撃されるのか分からない状況で、戦闘は許されません。戦争の最中真面な武器も装備しないで防弾チョッキさえ許されない自分たちの立場に激しい疑問を覚えます。自衛隊ですら一枚岩でない実情を考えると、正義とは何か政治とは何か、そして憲法とは何かと云う命題を突き付けられたような気がしました。
戦闘シーンの派手さは少ないものの、その分リアリティと男たちの苦悩が感じられる力作だと思います。


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砧大蔵
2004年01月
ザ・クーデター
平均:6.00 / 書評数:1