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[ 本格/新本格 ]
校庭には誰もいない
旧題「たゆたいサニーデイズ」
村崎友 出版月: 2006年11月 平均: 6.00点 書評数: 1件

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KADOKAWA
2006年11月

KADOKAWA
2015年04月

No.1 6点 nukkam 2025/04/16 16:08
(ネタバレなしです) SF本格派推理小説の「風の歌、星の口笛」(2004年)でデビューした村崎友(むらさきゆう)(1973年生まれ)が2006年に発表した第2作は高校を舞台にした青春小説と本格派推理小説を組み合わせています。4つの短編とエピローグで構成されていますが、全体にまたがる仕掛けがあって短編集か長編作品か読者を悩ませるところは北森鴻の「顔のない男」(2000年)や芦部拓の「三百年の謎匣」(2005年)を連想させます。読みやすさでは本書が上回ります。合唱部への謎の入部申込者、野球部の部室荒らし、学園祭用の映画DVDの盗難、野球部の部室の失火と凶悪性の低そうな事件を扱い、ミステリーとして薄味に感じられるところもありますが終盤の謎解きは充実しており、粗いと思われた前半の推理を巧みにどんでん返ししています。人物描写についてはもう一歩の踏み込みがあればと思いました。


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村崎友
2022年05月
風琴密室
平均:7.00 / 書評数:3
2015年12月
フェイバリット・シングス
平均:4.00 / 書評数:1
2015年02月
夕暮れ密室
平均:5.00 / 書評数:5
2006年11月
校庭には誰もいない
平均:6.00 / 書評数:1
2004年05月
風の歌、星の口笛
平均:7.00 / 書評数:1