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[ 時代・捕物帳/歴史ミステリ ]
最後の忠臣蔵
『四十七人目の浪士』を改題
池宮彰一郎 出版月: 1994年07月 平均: 5.00点 書評数: 1件

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新潮社
1994年07月

新潮社
1997年08月

KADOKAWA
2004年10月

No.1 5点 メルカトル 2024/10/19 22:57
血戦の吉良屋敷から高輪泉岳寺に引き揚げる途次、足軽・寺坂吉右衛門は内蔵助に重大な役目を与えられる。生き延びて戦の生き証人となれ。死出の旅に向かう四十六人を後に、一人きりの逃避行が始まった。
Amazon内容紹介より。

吉良邸討ち入り、その後の物語。四十七士の中で唯一生き残った男、足軽の寺坂吉右衛門に命じられた使命とは。
身寄りのない天涯孤独の吉右衛門は、赤穂浪士の家族に討ち入りの様子を伝達すべく西に東に奔走します。そんな中にも色んなドラマがあり、情景が浮かんでくるような描写が窺えます。しかし、余りにも本格時代小説な為、時代性を重んじた言い回しや難読漢字がチラホラ見られ、かなり難航しました。

忠臣蔵物としては異色で、討ち入りまでの経緯などは全く描かれていません。浪士も名前だけ出て来るだけだったりして、そちらにフォーカスされている訳でもありません。その代わり、切腹した赤穂浪士達に関係する人々の人生の在り様が人間性共にじっくりと描かれています。
読み難いのは仕方ない、それでも時代小説ファンには受け入れられると思いますね。


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池宮彰一郎
1994年07月
最後の忠臣蔵
平均:5.00 / 書評数:1