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カニバリストの告白
デヴィッド・マドセン 出版月: 2008年06月 平均: 6.00点 書評数: 1件

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角川グループパブリッシング
2008年06月

No.1 6点 メルカトル 2024/08/08 22:28
殺人容疑で逮捕された天才シェフが挑んだ、食欲、性欲、支配欲、あらゆる欲望の泥濘を突き抜ける至高の一皿とは? 昨今のミシュラン騒動を予見し皮肉るかのような、人間最大のタブーに挑む怪作にして清々しい快作。
Amazon内容紹介より。

タイトルの通りの内容。自分自身が殺害した被害者の肉を食するだけでなく、シェフとして客に提供する。それも飛び切りのレシピで。グルメを唸らせる腕を、主人公であり記述者のオランド―は持っています。それは天才としての矜持と人間の肉を食べるという禁忌を冒す悦楽を満足させる訳で、それらの犯行と告白者オランド―の心情が克明に記されています。ただ、人肉の解体の模様や調理の詳細は描かれていません。敢えて避けたのか、作風に合わなかったせいなのか分かりませんが、そこは想像とは少し違ったものでした。

真面目に書かれた変態小説とでも言うべきなのか、誰も彼もが普通の感覚では捉え切れない変人揃いです。同性愛好者ばかりで辟易とします。それでもエログロは控えめで、飽くまで文学として読める作品に仕上がっています。
翻訳も上手いです。とにかく読んでいて飽きが来ないのは、別に私の嗜好どうこうではなく、普遍性の問題だと思います。皮肉の効いたオチも決まっていました。


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デヴィッド・マドセン
2008年06月
カニバリストの告白
平均:6.00 / 書評数:1