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[ クライム/倒叙 ] 古畑任三郎1 ドラマ・ノベライズ |
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三谷幸喜 | 出版月: 1996年03月 | 平均: 7.00点 | 書評数: 1件 |
扶桑社 1996年03月 |
No.1 | 7点 | メルカトル | 2022/03/05 22:58 |
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田村正和主演・大人気ドラマのノベライズがついに文庫化。事件が起こると忽然と姿を現わし、犯人を逮捕すると忽然と消えてしまう、バカ丁寧だが捕らえどころのない変わった男―警部補・古畑任三郎が大活躍。今回、古畑に挑戦するのは精神科医の笹山アリ、歌舞伎役者の中村右近、ミステリー作家の幡随院大、ピアニストの井口薫、超能力少年の黒田聖の五人。それぞれクセのある殺人事件だが、首尾よく古畑をだませるのか。それとも…。
『BOOK』データベースより。 人に貰ったのでも拾った訳でもないのに、何故か0円で手に入れた本。その理由は秘密。 底本は単行本『古畑任三郎ー殺人事件ファイル』、これを分冊文庫化した前編の方です。一応2の方も手元にあるので双方を個別に書評するため登録しました。 さて、本作只で入手した物であるためではなく、本当の意味での拾い物でした。実に面白い、ああこれは別のドラマでしたね。ドラマの方は興味はあったけれど最初は観ていなくて、どれも初めましてでした。端的に良く纏まっていて一篇50ページくらいでどれも気の利いた、こなれた作品ばかりです。三谷本人はあとがきで小説よりも脚本家に向いていると仰っているけれど、どうしてどうして素晴らしいリーダビリティではありませんか。 『徹子の部屋』で故田村正和氏が言っていたように、「古畑という男は訳の分からない男」なので、その言動が常人とは異なるのが本作でも良く分かります。残念なのはいつも古畑にコバンザメの様にくっ付いている情けない男、今泉が出ていない事ですね。その理由もあとがきに書かれています。 例えば第一話で鑑識があまりにも杜撰であることなど、細かい事を気にしなければこれ程面白い小説には滅多に出会えませんよ。取り敢えず個性豊かな犯人と古畑の対決を存分に楽しめるのは保証します。 |