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[ 本格/新本格 ]
船中の殺人
林熊生 出版月: 2001年10月 平均: 6.00点 書評数: 1件

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ゆまに書房
2001年10月

大陸書館
2021年02月

No.1 6点 nukkam 2021/02/25 20:50
(ネタバレなしです) 林熊生(りんゆうせい)は人類学者の金関丈夫(かなせきたけお)(1897-1983)が日本の植民地時代の台湾でミステリーを発表した時のペンネームです。第二次世界大戦後は日本に戻りますが二度とミステリーの筆を執ることはありませんでした。本書は1943年発表の本格派推理小説で、日本では2001年出版の「日本植民地文学精選集」で復刻されました。台湾の基隆から神戸へと向かう船中を舞台にしたためか(台湾人は何人か登場しますが)台湾の異国情緒は感じられません。次々に増える容疑者のアリバイを丹念にチェックするプロットはやや単調で、文章の古さもあいまってちょっと読みにくいです。しかしながらどんでん返しが連続する終盤の謎解き推理は圧巻で、戦前戦中の本格派推理小説としては立派な出来栄えではないでしょうか。


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林熊生
2001年10月
船中の殺人
平均:6.00 / 書評数:1
1980年06月
龍山寺の曹老人
平均:5.00 / 書評数:1