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[ 警察小説 ] 筋読み 筋読みの飯綱「ヨミヅナ」 |
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田村和大 | 出版月: 2018年02月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
宝島社 2018年02月 |
No.1 | 6点 | HORNET | 2020/09/13 18:39 |
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第16回「このミス」優秀賞受賞作。
警視庁捜査一課の飯綱は、都内で起きた30代女性の殺人事件の捜査本部にいた。事件は自首してきた男の犯行として起訴されようとしていたが、飯綱はそれに反発し、捜査本部を外された。そして、管理官の命によりある交通事故の捜査に充てられる。その交通事故は、車からドアを開けて飛び出してきた男が対向車にはねられるものの、同じ車から降りてきた者たちがその男を再び車に乗せて走り去ったという不可解なものだった。車の行方を追う飯綱だったが、そんな折に殺人事件の捜査本部から信じられない連絡が。それは、自首してきた殺人事件の被疑者と、車ではねられて連れ去られた男とのDNA型が一致したという、ありえない事実だった。 筋読みの飯綱、「ヨミヅナ」が二つの事件のつながりを明らかにすべく活躍する。十分に面白かったが、警察小説としては平均水準かな。DNA型の一致という最大の謎と、真犯人の解明(事件の真相解明)という二つの命題がある中で、展開としては後者が主眼で、前者のDNAの謎は冒頭にぶち上げられた割にはあまり重要視されていなかった印象。 |