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[ SF/ファンタジー ] ダブ(エ)ストン街道 |
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浅暮三文 | 出版月: 1998年08月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 1件 |
講談社 1998年08月 |
講談社 2003年10月 |
No.1 | 5点 | メルカトル | 2020/05/29 22:07 |
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あの、すみません。ちょっと道をお尋ねしたいんですが。ダブ(エ)ストンって、どっちですか?実は恋人が迷い込んじゃって…。世界中の図書館で調べても、よく分からないんです。どうも謎の土地らしくて。彼女、ひどい夢遊病だから、早くなんとかしないと。え?この本に書いてある?!あ、申し遅れました、私、ケンといいます。後の詳しい事情は本を読んどいてください。それじゃ、サンキュ、グラッチェ、謝々。「今、行くよ、タニヤ!」。キッチュでポップな迷宮譚。第8回メフィスト賞受賞。
『BOOK』データベースより。 うーん、微妙だなあ。そして評価が難しいです。少なくともメフィスト賞として相応しい作品でないことは間違いないですね。 まずダブ(エ)ストンという土地が茫洋として掴み所がなく、正直何がどうなっているのかが把握しきれません。そんなことは多分どうでも良いんでしょう。この不思議な世界観に浸って楽しめればそれでOKって事なんだと思いますが、作風が合わなかった読者にとっては退屈で仕方ないのではないかと。 異国情緒はやや感じるものの、そこに重点は置いていなくて、旅の途中で次々と現れる風変わりな人間たち、人外の者たちがやりたい放題で、そのユーモアな言動と主人公ケンとアップルの友情のあり様が読みどころになっています。 どこか西洋の童話風な感じで、それを無理やり大人の読み物に仕立て上げたような作品です。ファンタジーなのかエンターテインメントなのか、それすらも判然としない異色作ですかね。 しかし、この人は大成はしないなと思いますね、なんとなくですが。またしてもAmazonや読書メーターは高評価なんですが、そんなに面白いとは思いませんでした。やはり私がマイノリティなのでしょうかね。まあ後味は悪くはありませんでしたけど。 |