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[ SF/ファンタジー ]
ディオニュソスの蛹
小島てるみ 出版月: 2014年02月 平均: 6.00点 書評数: 1件

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東京創元社
2014年02月

No.1 6点 糸色女少 2019/08/15 10:10
ひとり親の母を亡くしてナポリの施設で育った18歳の少年アルカンジェロは、存在さえ知らなかった父の死を手紙で知らされ、発信地のブエノスアイレスへ飛ぶ。そこで25歳の兄、レオンと出会う。レオンはカリスマ的なアートディーラーだった。
この二人が絵を通してぶつかり合い、傷つけ合い、愛し合ううち、母親のたどった数奇な運命が明らかになっていき、それに牛頭人身の怪物ミノタウロスの神話が絡んでいく。ミノタウロスは迷宮ラビュリストで殺されては生き返り、また殺される生贄の神。アルカンジェロとレオンとミノタウロスの激しい物語が展開し、最後にもつれ合ったエピソードが美しくほどけていく。幻想文学の面白さを凝縮したような作品。


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小島てるみ
2014年02月
ディオニュソスの蛹
平均:6.00 / 書評数:1