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[ その他 ] 眠れない一族 ノンフィクション |
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ダニエル・T・マックス | 出版月: 2007年12月 | 平均: 7.00点 | 書評数: 1件 |
紀伊國屋書店 2007年12月 |
No.1 | 7点 | tider-tiger | 2019/07/07 06:53 |
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舞台はイタリア。その一族は高貴な血筋であり、有力者を輩出した。だが、彼らには恐ろしい宿命があった。
一族のうち、約半数は中年期に奇怪な症状に悩まされる。それは異常な発汗にはじまり、瞳孔の収縮、首から上の強張り、そして、不眠がはじまる。 不眠が始まるとあとは坂を転げ落ちるように病状は悪化する。血圧上昇、身体の過活動により激しく疲労困憊し、歩行困難、麻痺、そして死に至る。 彼らを苦しめるこの恐ろしい病気はいったいなんなのか? 医学ミステリとして読めるノンフィクションです。上記の一族は実在します。彼らの恐ろしい病の謎が解かれていく過程が描かれております。ただミステリ小説ではないので、核心を巧みに避けて記述して、最後におもむろに謎解きみたいな構成ではなく、最初からネタバレしまくりです。教科書的な説明なども多めです。ですが、医学ミステリが好きな方にはかなり興味深い書籍ではないかと思います。 イタリアの呪われた一族からはじまり、舞台は英国、パプアニューギニア、アメリカなどへと広がっていきます。 いくつかの病気が登場しますが、以前はそれらに関連があるなどとは誰も思っておりませんでした。それらが一つに繋がっていきます。戦慄を覚えます。 本書では紹介されておりませんが、実は関連した病気(薬害)で日本でも百人以上が犠牲になっております。さらに誰もが知っているあの病、この病もこれが関連していると言われております。 良書だと思います。ただし、帯はいただけない。 |