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[ 警察小説 ] 東京輪舞 |
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月村了衛 | 出版月: 2018年10月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
小学館 2018年10月 |
小学館 2021年04月 |
No.1 | 6点 | メルカトル | 2019/05/22 22:07 |
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昭和・平成の日本裏面史を「貫通」する公安警察小説!
かつて田中角栄邸を警備していた警察官・砂田修作は、公安へと異動し、時代を賑わす数々の事件と関わっていくことになる。 ロッキード、東芝COCOM、ソ連崩壊、地下鉄サリン、長官狙撃……。 それらの事件には、警察内の様々な思惑、腐敗、外部からの圧力などが複雑に絡み合っていた――。 昭和・平成史上最も重大な事件の裏には、こんな物語もあったかもという、あくまでフィクションであり警察小説の大河ドラマの様な感じです。 警察庁や警視庁、その傘下である公安の官僚を始めとする各ポストの登場人物が次々と現れ、頭を整理するのにやや苦労します。まあ私の読解力と頭の弱さの問題もありますが。結構な大作でスケールの大きさは感じますが、砂田という異動を繰り返す主人公を中心とした人間ドラマでもあります。 元々興味本位で読んでみたのですが、政治や時事問題に関心のあまりない人は読まないほうが良いと思います。特にロッキードと言われてもピンと来ない世代(私も含め)は正直難解な面がありますね。物語はロシアや北朝鮮も絡んできて、国際問題にも言及していますが、最後は悉く砂田の敗北という形で終焉します。そりゃあそうですよね、歴史は変えられないんですから。その意味でのカタルシスは訪れません。しかし、結末は哀愁に満ちており確かな余韻を残すものとなっています。 |