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[ 日常の謎 ] ジャナ研の憂鬱な事件簿 海新高校ジャーナリズム研究部 |
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酒井田寛太郎 | 出版月: 2017年05月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 1件 |
小学館 2017年05月 |
No.1 | 5点 | 人並由真 | 2018/09/08 14:43 |
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(ネタバレなし)
県内の名門校として名高い公立高校・海新高校。二年生の工藤啓介は聡明ながら、ある事情からあえてただ二人の親友以外とは距離を置く学生生活を送る。啓介は、先に卒業した異才の先輩・水村零時から校内サークルのジャーナリズム研究会(ジャナ研)を託され、今はただ一人の部員かつ、長い歴史を刻む学生新聞「波のこえ」の現編集者を務めていた。だがそんな啓介に、学内でも評判のメガネ美少女で、純真なお嬢様の先輩・白鳥真冬が接触。彼女の周辺に起きた奇妙な事件を解決するため、助力を求めた。 第11回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞の学園日常ミステリー。本書はシリーズ化されたその初弾で、この一冊目にはプロローグとエピローグに挟まれた全4本の事件が収録されている。webで、各エピソードの苦い後味がよいとかなんとかの評判を見たような気がするので読んでみたが、それなりに楽しめた。さらにwebの別のレビューでは<米澤穂信の「古典部シリーズ」に似すぎている>などとの批判もあるようだが、評者は不勉強にもまだそっちの作品を読んでない(人気作品なのはさすがに知ってるが)ので比較はできない(笑)。 ただ第1話の<なぜノートは無くなった(盗まれたか)>のホワイダニットの謎解きなどはなかなか感心したし.本巻の決着編となる第4話の重みなども心に残る。一方で第3話のように当初から当該キャラの心根が見え見えだよね、本当にこの解決でいいの? と悪い意味でポカーンとした話もあり、少なくともこの1冊目の収録エピソードの出来不出来はバラバラ。まあ2冊目以降も読み続けていくなら、そのばらつき具合が良い感じのバラエティ感に転じる期待もあるんだけれど。 |