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[ 時代・捕物帳/歴史ミステリ ] 武者始め |
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宮本昌孝 | 出版月: 2017年10月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
祥伝社 2017年10月 |
祥伝社 2020年05月 |
No.1 | 6点 | 小原庄助 | 2018/03/04 09:45 |
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北条早雲から真田幸村まで、7人の戦国武将の武者始め(初陣)がつづられている。ただし初陣の形は、実にさまざま。バラエティー豊かな内容が楽しめるのだ。
愚鈍を装い周囲を観察し、ついには父親を領地から追放した、若き日の武田太郎(信玄)を描いた「さかしら太郎」や、徳川家康が薬好きだったという史実を巧みに織り込んだ、「薬研次郎三郎」など、どれも読み応えあり。その中でもベストといえるのが、織田信長を主人公にした「母恋い吉法師」だろう。信長の赤子のころの有名なエピソードを膨らませながら、彼の武者始めに至る過程に潜んでいた、もうひとつの武者始めを活写しているのである。 切れ味の鋭い短編を、存分に堪能できる一冊。 |