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ミステリの祭典

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ディランさんの登録情報
平均点:8.00点 書評数:3件

プロフィール| 書評

No.3 7点 女王の百年密室
森博嗣
(2003/08/11 19:13登録)
この作品を、SFだとか、ミステリ小説だろうかとか、カテゴリを決めて評価する必要はないのでは?と思います。シンプルに「小説」でいいと思っています。
 確かに、SF的な要素もありますし、ミステリしてるところもありますが、それらは楽しいおまけだと思います。トリックとその正解を出すのが目的ではなくて、人間にとって通常、「解なし」となる問いを敢えて取り上げて、何とか「解」を求めようとするその過程を取り上げているのだと思いました。
 下の方が言われる通り、「人間とロボットは違わない」としたら、人間の自尊心はどこから来るのか?そんなことを考えさせる小説です。
 楽しめましたが、最近出た続編の「迷宮百年の睡魔」の方がテンポ感があり、さらに良いです。一部の方が言われるように、この作品は少し、緊張が途切れ気味なります。続編のほうが惹きつける力が強いと思いました。
 


No.2 8点 そして二人だけになった
森博嗣
(2003/07/27 12:34登録)
 かなり好きです。大好きです。物語の設定自体からしてすごく惹かれます。
 ただ、皆さんがおっしゃるように、最後の最後であのようになってしますのは多少ひっかかります。そこまで10点満点だった感動が8点になってしまうような感じで、少しさびしい気がしましたが、この後に残る寂しさがまたなんともいえないえず胸を揺さぶるような。ここで10点満点の感動にならないあたりが、わたしは「凡人」という証なのかも知れません。


No.1 9点 迷宮百年の睡魔
森博嗣
(2003/07/27 12:16登録)
 S&Mシリーズ以外では初めて読んだ作品でした。とても面白かったです。ミステリィのような、ファンタジーのような、アドベンチャのような素敵な映画を見たような感じでした。
 特に、昨年あたり話題になったミシェル・ウェルベックの「素粒子」を読んだ後だったからか、とても残留感があり、人間って何だろうみたいな不思議な浮遊感を味わえて気持ちよかったです。
 作者のトリックと対決して頭脳をぶん回したい向きにはお勧めはしないですが、大好きです。

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