dankeさんの登録情報 | |
---|---|
平均点:7.00点 | 書評数:4件 |
No.4 | 10点 | 前夜祭 連城三紀彦 |
(2019/08/06 22:17登録) ひとつのテーマでこんなにも多彩な話を書けるのかと衝撃を受けた短編集 ミステリから距離を置いていたと言われていた時代だが、全編ミステリの作法を用いて技巧が冴えにさえわたっている 日の目を見てほしい隠れた名作 |
No.3 | 6点 | プラスマイナスゼロ 若竹七海 |
(2015/10/22 01:19登録) 葉崎市シリーズの連作短篇集 「プラス」と「マイナス」と「ゼロ」の個性的な3人の女子高生によるドタバタミステリー 持ち味である毒気は他の作品と比べて薄いかも そのぶん一気に楽しく読め、最後にはしんみりともさせられた 書下ろしが追加されている文庫版で読むのがオススメ |
No.2 | 5点 | シシリーは消えた アントニイ・バークリー |
(2011/03/01 01:19登録) 諸々の事情により“幻の長編”であった作品。 本書の特徴はユーモアとロマンスであり、雰囲気的にはほのぼのとしたものでした。 あの毒々しい皮肉エッセンスが抑え気味だったのが、ちょっとガッカリ。 しかし、セイヤーズを思い起こさせる侍従関係など、キャラクターの魅力には溢れた、楽しい作品ではあります。 タイトルからも分かるとおり人間消失が導火線となっていますが、爆発力はだいぶ弱い。伏線の妙は悪くない分、ロジックの整合性や全体的なまとまりが惜しいです。 1927年の発表ということで、翌年には『絹靴下』、翌々年には『毒チョコ』と続く前段階ですから、バークリー史のひとつとして読んでおいて損はないと思います。 |
No.1 | 7点 | 幻視時代 西澤保彦 |
(2011/02/26 19:45登録) 奇抜な表紙で引くことなかれ。一気に読めてしまった青春モノの佳作。 西澤先生のウリである、推理合戦のアクロバットさもさることながら、 『黄金色の祈り』に近い、郷愁感と苦さを味わえました。 |