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ミステリの祭典

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罪人よやすらかに眠れ

作家 石持浅海
出版日2015年12月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 6点 虫暮部
(2025/03/12 13:22登録)
 あまりに無色透明。大したエピソードも語られていない(ように感じる)のに、唐突に伏線が示されその裏の真実が浮かび上がってびっくり。雑誌掲載時にはそれだけで個性だったかも知れないが、一冊にまとまると、その無から有を生み出すような鮮烈さが却って仇になったか、単調に思えた。最終話だけは “事件” が最初からくっきり描かれていたけれど、他の話ももう少し色分けして欲しかった。謎の中身自体は良い出来。

No.1 7点 名探偵ジャパン
(2019/06/06 11:57登録)
札幌市の中島公園近くに佇む謎の豪邸。この館には「業」を持ったものしか入ることが出来ない。

一風変わった連作短編集です。
収録作品は全て、その回の主人公が「中島」という表札の掛かった豪邸に様々な理由で招き入れられるところから始まります。そこで館に来ることになった経緯や身の上話を語るうちに、家人のひとりである北見から、主人公が持つ「業」を看破されることになって……。

北見が主人公たちとの会話の中から「業」を見つけ出す過程は一応ロジカルながらも、かなりの飛躍は感じます。ですが本作の見所はそこではなく、不運にも(?)中島家に招かれることになってしまった主人公たちの境遇です。
北見に業を暴かれ、中島家を出て元の世界に戻ることになった主人公たちのその後は、総じて悲惨です(当たり前と言えば当たり前ですが)。決して読後感のよい作品ではありませんが、単純な舞台設定で一編辺りが短くまとめられているため、勢いで読まされてしまいます。
ベストは「はじめての一人旅」でしょうか。ラストの一行が切ないです。

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