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ミステリの祭典

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ファイナル・カントリー
ミロ

作家 ジェイムズ・クラムリー
出版日2004年07月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 7点
(2016/12/26 23:13登録)
クラムリーのハードボイルド・ミステリ第6作、今回はミロの出番です。ただし作中では「元相棒」としか書かれていませんが、要するにシュグルーのことも所々で語られていて、最後にはちょっとだけですが実際に登場します。
酔いどれ探偵の代表的存在だったミロですが、しばらく禁酒していていたりして、酒に溺れることがなくなってしまっていたのには驚かされました。コカインは最初の殺人時に密かにかっぱらっているのですが、吸うのもほどほどといったところです。その意味ではクラムリーらしい酩酊感がなくなったかなという気もします。しかしバイオレンスの方はてんこ盛りで、作品中で還暦を迎えたミロ、こんな無茶よくやるよなあと嘆息です。
じっくり読み進めるのを強要するような独特の重厚さはさすがですが、訳者あとがきでロス・マク調とされる構成の結末の意外性は、ロス・マクほどの鮮やかさはありません。

No.1 6点 あびびび
(2015/08/03 19:48登録)
殺人、麻薬、詐欺…。あらゆる犯罪が登場し、その中で老練探偵のミロが最後まで信念を持って戦う。アメリカの日常に潜む悪は桁がちがうし、根が深い。

とてもそんな国には住めない…と戦きながら読むしかない。

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