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ミステリの祭典

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浜中刑事の妄想と檄運
浜中康平シリーズ

作家 小島正樹
出版日2015年04月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 HORNET
(2016/02/07 13:38登録)
群馬県警の浜中康平刑事は、難事件や大きな事件の解決に何度も寄与し、数々の輝かしい実績をもって若くして捜査一課配属となった。・・・ただ、本人は全くそのような上昇志向はなく、鄙びた片田舎での駐在所勤務を切望している。普通の刑事なら「やった!」と小躍りするような手柄も、彼にとっては「また夢(駐在所勤務)が遠ざかる・・・」という悲劇でしかない。人が良く、望んでもいないのに手柄が「転がりこんでしまう」という一風変わった刑事を主役としたシリーズ中編2本立て。
 どちらも、犯罪の場面から物語が始まる倒叙法で、その真相に浜中刑事らが迫っていく展開のお話だが、ただ犯人VS刑事のせめぎ合いが描かれいてるだけでなく、ちゃんと仕掛けも施してある。ただ、1作目も2作目も、伏線の張り方がややわかりやすく、何となくわかってしまう感じはしたが、それなりに真相には納得させられ、面白いと素直に感じた。
 氏の作品は初読。基本的に本格王道タイプの方らしいので、そっちのほうをまた読んでみたい。

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