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ミステリの祭典

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スキュラ&カリュブディス 死の口吻

作家 相沢沙呼
出版日2014年09月
平均点5.00点
書評数3人

No.3 4点 ボナンザ
(2021/09/12 20:39登録)
一冊でまとめるのにやや無理があったか。消化不良な感じが否めない。

No.2 5点 虫暮部
(2020/08/20 17:45登録)
 設計段階ではそこそこ良かったのに、安い材料で組み立てちゃった? 読み易さを優先していると考えればこれはこれでアリか。
 私は予備知識無しで純ミステリのつもりで読み始めたので、中盤の逸脱して行く感じは良かった。私はねむりの部屋なら住める。

No.1 6点 アイス・コーヒー
(2014/10/28 20:25登録)
初夏。街では連続変死事件が起きていた。まるで狼に食いちぎられたような遺体。裏で出回る謎の薬「プーキー」。金髪の美少女・此花ねむりと家庭に問題を抱える鈴原楓は偶然に出会った…。

新潮文庫nexの一冊だが、百合要素をかなり織り交ぜつつグロ描写を中心とした伝奇ホラー。従って苦手な方は色々と注意したほうがいいかと。内容は想像以上に観念的で中々難解だった。
デビュー作のような日常の謎でも本格ミステリでもない。さも当たり前のように明らかに人間じゃない人物たちが登場するのでまともな解決を期待しないで読むのが吉だろう。
メインテーマは死と対面する少女たちの葛藤とか、生きる価値はあるのだろうか、とかそういったことだろうか。しかし、なんだかんだ言ったあげく結末がベタすぎやしないか…。
表紙からして此花ねむりが神秘的で「Another」の鳴みたいなキャラとして描かれるのか…と思いきや読み進めるともっと異常なキャラも登場して、一方心理描写も丁寧にされるねむりは楓とともに事件の被害者側に立たされているようなので少し驚いた。結局ただの被害者ではないけれど…。
文章はさすがに芸術的で、心理描写も巧妙。読みやすいので純粋にホラーとして読むのが一番いいかもしれない。

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