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ミステリの祭典

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ウィーンの殺人
マクドナルド警部

作家 E・C・R・ロラック
出版日1957年01月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 弾十六
(2025/04/17 08:48登録)
1956年出版。マクドナルド警部第42作。創元社版を元にした国会図書館デジタルコレクションで読みました。中村保男さんの翻訳は安定しています。
ウィーン観光案内、という感じで、きっと作者は取材旅行に行ったんだろう、と思います。でも普通の観光地を巡ってる感じで、裏道とか隅っこが好きな私には不満が残ります。でもまあそういう普通な感じがロラックさんの取り柄でしょう。
ミステリ的には、前も書きましたが、筋を編むのに一往復でいいのに三往復くらいさせちゃうところが、ごたついて好きじゃありません。でもマクドナルドの愚直な捜査の進め方は結構好み。
まあでも最初にこれを翻訳紹介するってさあ。これじゃ次に続かないよね。
面白いネタはあるけどトリビアは気が向いたら。

No.1 5点 nukkam
(2014/09/03 17:34登録)
(ネタバレなしです) ロラック晩年の1956年に発表されたマクドナルドシリーズ第42作の本格派推理小説で、題名どおりオーストリアのウィーンを舞台にしています。第14章でマクドナルド警視自身が述べているように「てんでばらばらの話を結び合わせる」展開なのですがその結び方が非常に弱く感じられてしまい、話に付いていくのが大変困難でした。一応謎解きの伏線も張ってはあるのですが、肝心の殺人事件についてはこれだけで犯人を決定するのは無理があると思われます。マクドナルドが休暇中だということをなかなか信じてもらえなかったり、容疑者の中に非常に個性的な人物を配したりと部分的には面白いところもあるのですが、プロットが複雑過ぎで読みにくいです。

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