home

ミステリの祭典

login
ミランダ殺し
弁護士トム・アラゴン

作家 マーガレット・ミラー
出版日1992年02月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 6点 HORNET
(2023/01/21 19:50登録)
 作品のほとんどは、若さに固執する美熟女と、それを取り巻く人たちの通俗的な人間模様を描いた物語。ラスト近くにやっと事件が起こる。そういう意味では、ミステリを求める読者には退屈に感じるかもしれない。
 私は、そんな前半も結構楽しめた。さまざまな思惑をもつ人たちの愛憎劇と、その調査を淡々と行う弁護士・アラゴンのキャラクターがよかった。
 長さの割にはそれほどの仕掛けでなかった気はするが、作者らしさは十分に出ている作品ではないかと思う。

No.1 5点 蟷螂の斧
(2014/08/30 10:10登録)
弁護士トム・アラゴンシリーズの2作目。裏表紙より~『匿名の中傷文の執筆にいそしむ偏屈な老人、マフィアにコネがあると称する9歳の悪ガキ、寄る年波に必死の抵抗を試みる美貌の未亡人―。こうした登場人物の入り乱れるなか、ある日2人の男女が失踪する。駆け出し弁護士アラゴンをも巻きこんで、物語は予想外の方向へ…。カリフォルニアのとあるビーチ・クラブに展開する恐ろしくもユーモラスな悲劇の顛末。鬼才の異色サスペンス。』~                                             異色サスペンスと謳われていますが、前半は昔のテレビでよく見たようなアメリカ的喜劇でした。後半4分の3を過ぎてから事件が起こります。なので、ミステリー好きには退屈な展開だと思います。著者60代の作品ということで、若かりし頃と比べ、いま一つ切れがないように感じます。ラストは三大○○ものの一作品と同様なモチーフでした。シリーズは3までなので、もう一息です(苦笑)。

2レコード表示中です 書評