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ミステリの祭典

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シンクロニシティ
法医昆虫学捜査官

作家 川瀬七緒
出版日2013年04月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 7点 makomako
(2021/08/14 19:45登録)
 このシリーズは3作読みましたがいずれもはじめにうじだらけのグロイ描写が出てきて、犯人も被害者もなかなか見つからず、最後は派手の活劇用の場面となり解決するといったパターンのようです。
 法医昆虫学なのですからグロイのはやむを得ないのですが、読むたびに学生時代の法医学口座で死体のスライドを次々に見せられてげんなりした記憶がよみがえります。昆虫はあまり好きでない上に蜘蛛や蛇なども得意でない。
 こういったお話なのに結構面白く読めてしまいました。
 ひどくエキセントリックな赤堀涼子が結構面白い。一緒に活躍する警官たちもなかなか良いですね。さらに小生意気なやつらが痛快にひっくり返されるところも。
 続編が出ているので読み進めましょう。

No.1 6点 虫暮部
(2014/06/16 12:32登録)
謎解きの為の手掛かりがしっかり示されている類のパズラーではないが、“虫の知らせ”で事実が明らかになってゆく様にはカタルシスを感じた。しかし、法医昆虫学によって謎が解かれるストーリーにしようとするあまり、設定が不自然になっているとも思う。

 ネタバレありで書くけれど、死体を移動させた理由は強引。
 更に、加害者の結び付きについて。笛野が待ち順の操作を行わなければ、竹田の娘が殺されることはなかった。従って、瑞希が他のふたりに行く筈の心臓を横取りしたというわけではない。ふたりのドナーが現われなかったのはそれとは別件であって、この加害者の組み合わせが成立する心情は(冷静に考えるなら)八つ当たりのようなものではないか。

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