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ミステリの祭典

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股旅探偵 上州呪い村

作家 幡大介
出版日2014年02月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 まさむね
(2016/08/14 20:05登録)
 本格時代小説(メタ)ミステリとでも呼びたくなる「猫間地獄のわらべ歌」が、個人的にツボだったため、早速続編も手にした次第。(舞台や登場人物は全く異なるので、「続編」というのは語弊があるかもしれませんが)
 前作同様、時代小説らしい書きぶりからの突然のメタ転換が楽しい。「時代劇」という言葉が定着しているとおり、読者としては舞台が江戸時代というだけで、登場人物の「役者化」を自然に受け入れてしまう訳で、その結果、突如として現れるメタ展開も違和感なく楽しめるのだと思います。時代小説とメタ・ミステリ、実は親和性が極めて高いような気がします。
 あの手この手で攻めに攻めた前作に比してインパクトは落ちるかもしれませんが、横溝ワールド全開の舞台設定、そして探偵役は「木枯し紋次郎」もどきの渡世人、その状況で時折見せるメタ展開とくれば、楽しめる方も多いと思うなぁ。(合わない方はとことん合わない気もしますが。)
 個人的には、第3弾があれば、是非読んでみたいですね。

No.1 6点 kanamori
(2014/03/18 18:52登録)
「手前が村に帰らないと....三人の姉妹が殺されてしまう.....」--------中山道の宿で不吉な言葉を残して病死した若者を看取った渡世人の三次郎。彼がその火嘗村を訪れたことを契機に、村に様々な怪異が出現することに-------。

時代小説と本格ミステリの合体に加え、そのメタ・ミステリ趣向で話題になった「猫間地獄のわらべ歌」につづく第2弾。
「あっしには関わりのないことで...」と言いながら事件に関わっていく探偵役の渡世人は笹沢左保の”木枯し紋次郎”もどきで、プロットは「獄門島」「八つ墓村」などの横溝ミステリのパロディで彩られている。
前作同様、探偵役が密室講義を始めようとしたり、ミステリのお約束や”あるあるネタ”でメタ・レベルに突入したかと思うと、逆に「無駄にページ数が増える」とメタレベルでメタ展開を阻止しようとするさまが可笑しい。
作中に出てくるトリックの面白さは前作ほどではないが、幕末という時代や上州という土地が意外な真相につながっているのは巧妙だと思う。

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