home

ミステリの祭典

login
逆さの骨
フィリップ・ドライデンシリーズ

作家 ジム・ケリー
出版日2014年02月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 猫サーカス
(2017/08/27 21:46登録)
新聞記者ドライデンシリーズの3作目。このシリーズの魅力は、ドライデンの取材の過程で、さまざまな人生が少しずつ浮かび上がってくるところだろう。今回も戦争という悲惨な経験に苦しみ続ける人々、愛や嫉妬や憎悪に翻弄されてもがく人々が描かれている。事故で寝たきりの妻ローラをめぐるドライデンの苦悩も読みどころ。派手な仕掛けはないが、人間ドラマをしみじみと堪能できる。

No.1 6点 nukkam
(2016/01/13 19:59登録)
(ネタバレなしです) 2005年発表のフィリップ・ドライデンシリーズ第3作の本格派推理小説です。このシリーズならではの過去の事件と現代の事件の謎解きを扱っていますが、あのスタンリー・ハイランドの「国会議事堂の死体」(1958年)を連想させるような思い切ったひねりがあってびっくりしました。もっともハイランドと比べると安直な手段でどんでん返しをしたという感じもしますけど。植物状態だったフィリップの妻ローラが回復の兆しを見せているだけでなく、フィリップの捜査に意外な形で力を貸しているのにも注目です。しかしこれで夫婦生活が幸福な方向に舵取りされたわけではなく、まだまだ紆余曲折がありそうです。

2レコード表示中です 書評